2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10F00427
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
小泉 昭夫 京都大学, 医学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LIU Wangyang 京都大学, 医学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | もやもや病 / 脳血管疾患 / 遺伝解析 / SNP / Raptor / 東アジア / ヨーロッパ |
Research Abstract |
遺伝疫学的検討 我々は以前より着手していた日本、韓国、中国を含む東アジアとヨーロッパ諸国におけるもやもや病患者および健常集団の収集を本年度も継続して行った。その結果、現在までに東アジアにおいて家系例患者については日本41家系、韓国1家系、さらに日中韓合計で209名の孤発例患者および757名の健常者に研究に参加いただいた。EU諸国においてはチェコの1家系および7名の孤発例患者、ドイツの42名の孤発例患者、384名の健常者に参加いただいた。 東アジアおよびヨーロッパにおける候補遺伝子の探索 我々は東アジアのもやもや病患者とRaptor遺伝子多型の関連をすでに報告している。Raptor遺伝子の近傍にもやもや病の原因となる他の変異が存在する可能性を考慮して、Raptor遺伝子の周辺約150kbpの領域に対して、日本人患者からBACクローンの作成を行った。現在作成したBACクローンに対してダイレクトシークエンスおよびショットガンシークエンス法を併用して、intron、intergene領域を含む全塩基配列の決定を行っている。またゲノム構造異常の可能性を排する目的で、チップを用いたCopy number variation解析、およびサザンプロット法による解析を行っている。 さらにRaptor遺伝子との相関が認められないヨーロッパ諸国のもやもや病患者を対象に、高密度マイクロアレイを用いた全ゲノム相関解析を行い、8遺伝子についてもやもや病との相関を示唆する結果が得られた。東アジアとは異なるヨーロッパ諸国におけるもやもや病原因遺伝子の探索を目的に、現在上記8遺伝子について塩基配列決定を行っている。
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