2010 Fiscal Year Annual Research Report
原子スケール・メゾスケールプラズモンと赤外ナノアンテナ
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10F00501
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
長尾 忠昭 独立行政法人物質・材料研究機構, 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点, MANA独立研究者
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
HOANG Chung Vu (独)物質・材料研究機構, 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点, 外国人特別研究員
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Keywords | プラズモン増強赤外吸収 / 低エネルギー赤外プラズモン / センサー材料 / ナノ構造制御 / 原子鎖 / EELS / 低次元金属材料 |
Research Abstract |
本研究は、赤外の共鳴周波数を持つ金属ナノアンテナについて、光・電子の両プローブ法を用いて計測し、原子スケール、ナノスケール物質の電磁応答特性を解明する。まず、インターファクタンとエピタクシーの方法を用いて20nm程度の厚さを持つAgのナノディスクを製作し、その製作条件を変えながらディスクのサイズを変化させて赤外スペクトルを測定した。この結果を、これまでのEELS実験と比較し、ナノディスクのアンテナ共鳴とEELS法で測定した伝搬型プラズモンとの対応関係を明らかにした。同様にInの原子ワイヤーの長さを制御し、それに対応する赤外分光のデータを系統的に測定した。この結果をやはり同様にEELS法による過去の結果と比較し、1次元プラズモンの定在波プラズモンポラリトンとして理解できることを見出した。またナノアイランドを無電解メッキの方法で作製し、ナノギャップのサイズを最適化することでたんぱく質やDNAなどの巨大分子の増強赤外吸収分光特性を最適化する条件を見出した。また、このナノギャップアイランドは十分実用に耐える分子振動シグナルの増強を示したため、実際の医療診断などで検出される血液中の病原たんぱくをDNAアプタセンシング法にて検出を試み、十分高感度で検出できた。今後は、感度のみならず、検体への選択性を如何にして向上し、実際の診断に近い状態で検査を実現してゆくかが課題である。
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[Journal Article] Plasmons in nanoscale and atomic-scale systems2011
Author(s)
T.Nagao, G.Han, C.V.Hoang, J.-S.Wi, A.Pucci, D.Weber, F.Neubrech, V.M.Silkin, D.Enders, O.Saito, M.Rana
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Journal Title
Science and Technology of Advanced Materials
Volume: 11
Pages: 054506-1-054506-12
Peer Reviewed
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