2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10F00777
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
JONATHAN P.HILL 独立行政法人物質・材料研究機構, 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点, MANA研究者
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SANCHEZ BALLESTE (独)物質・材料研究機構, 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点, 外国人特別研究員
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Keywords | 液晶 / ナノ物質 / 金属錯体 / ナノロッド / メソスコピック / ハイブリッド |
Research Abstract |
まず、液晶と高い混和性を示す、あるいは結晶化しやすいリガンド分子のデザインと合成を行った。本年度は、液晶相と高い混和性を示す錯体分子3つを合成することに成功した。これらの錯体と液晶をブレンド化し、熱的特性を検討した。特に、マンガンや鉄を含む錯体において非常に興味深い結果が得られており、論文投稿を準備するまでに至った。これらは、新しいタイプのCoordinatlon Polymerと二量体-三量体型のマンガンクラスターの形成というこれまでにあまり例のない研究結果である。これと同時に、スーパーキャパシタ電極、リチウム二次電池電極、ガスの吸着材、触媒などへの応用が期待される低次元性の酸化マンガン物質についても検討を重ねた。これまでに、真空蒸着法、テンプレート合成、水熱合成によってこの物質は作成されてきたが、室温下でナノメートルレベルで構造制御された酸化マンカン体の合成例はまれである。今までの手法では、多段階合成を用紙、またその際の収率も芳しくない。我々は、この問題を解決すべく、一次元あるいは二次元のナノ構造を持つ酸化マンガン物質を室温下でワンポットで合成する手法をあみだした。この手法によれば、非常に高い表面積値を示す酸化マンガンナノ構造体物質か非常に高い収率で得られる。本研究では、このようにして作られた新しい酸化マンガンナノ構造体を用いて、有機色素分子の分解触媒としての機能を検討した。また、キャパシタとしての性能を検討するためにこの酸化マンガンの構造体を用いたハイブリッド電極の作成も行っている。例えば、グラフェンなどとのハイブリット電極の作製を試みる予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
課題研究運冠しては、液晶との混和性を示す錯体分子が得られるなどの順調な研究の進展が見られる。それと同時に、酸化マンガンナノ構造体の開発が手がけられるなど、当初予想していなかった研究成果も得られつつある。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究計画は、課題研究に関して特に大きな変更はない。また、課題研究以外に派生した研究が実を結びつつあり、研究計画に強く縛られることなく柔軟に研究の進行を考えていく必要があると思われる。
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Research Products
(3 results)