2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10F00777
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
HILL P.Jonathan 独立行政法人物質・材料研究機構, 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点, MANA研究者
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SANCHEZ Ballester (独)物質・材料研究機構, 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点, 外国人特別研究員
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Keywords | マンガン / 鉄 / 配位高分子 / 有機・無機ハイブリッド / ナノ構造体 |
Research Abstract |
無機物質と有機物質の両方の特性を兼ね備えかつナノメートルレベルの構造特性を持つ物質の合成は、様々な機能材料の開発にとって重要である。本研究では、マンガンと鉄を含む配位型の有機・無機ハイブリッドを新たに合成開発した。配位高分子(Coordination Polymer)としてはこれまでに報告のない種類のものであること、遷移金属の酸化物が組み込まれた新しいタイプのハイブリッドであること、二量体と三量体のマンガンクラスターの中間的な状態を持つ大変希少な形態であることなどが、結果としてわかった。これらの化合物合成は、物質科学上の研究ということだけではなく、生体内の金属クラスターの模倣という点からも進められている。本研究の成果は、いくつかの論文上で発表したが、特にDalton Transaction誌においてその詳細を報告した。また、いくつかの金属酸化物のナノ構造体の合成を室温条件下で行ったところ、そのうちに非常に比表面積地の高いものが得られた。この物質の特性をさらに検討するため、スーパーキャパシターやORR電気触媒反応の検討も行った。さらに、新規なキレート型ナノ粒子の合成と太陽光変更素子への応用も手がけた。後者の二つの研究テーマを次のポジションでも継続的に進める予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初予定していたマンガン・鉄系のハイブリッド物質の開発に加えて、いくつかの新しい成果が当初の期待以上に得られた。
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Strategy for Future Research Activity |
JSPS外国人特別研究員の任期を終えた後、同じ研究グループのG8プロジェクトに参画している。そこでは、今回開発したような金属クラスターやハイブリッドをクレイナノチューブに固定化して、耐腐食性素材の開発などを研究している。
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Research Products
(6 results)