2010 Fiscal Year Annual Research Report
がんおよび神経変性疾患治療のための医薬品候補化合物の合成
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10F00812
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
宮田 直樹 名古屋市立大学, 大学院・薬学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
TATUM Prima 名古屋市立大学, 大学院・薬学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | クリックケミストリー / Sirtuin / SIRT1 / SIRT2 / 神経変性疾患 / がん / 阻害薬 / 分子設計 |
Research Abstract |
クリックケミストリーとは、簡単かつ短時間に複数の化合物を結合させる反応を利用して、新たな機能性分子を作り出す手法である。中でも銅触媒を利用したアジド-アルキン付加環化反応(CuAAC)によるanti-(1,4)-トリアゾール形成反応がクリックケミストリーの代表である。本研究では、クリックケミストリーを用いて、がんおよび神経変性疾患の治療を目指したSIRT1選択的阻害薬およびSIRT2選択的阻害薬を創製し、それらの治療薬としての可能性を確かめる。 これまでに当研究室で見出された2-アニリドベンズアミドの構造を基に、2つのアルキン体を設計した。設計したアルキン化合物の合成ルートを考案し、目的の2化合物を合成した。また、2-アニリドベンズアミドとSIRTのドッキングモデルを化学計算ソフトウェアGlide 3.5およびMacroModel 8.1を用いて作成し、その構造を基に、アジド体を20化合物設計した。設計したアジド化合物の合成ルートを考案し、目的の20化合物全てを合成した。 合成したアルキン体とアジド体は、平成23年度に行う予定の銅触媒アルキン-アジド環化付加反応を用いたトリアゾールライブラリーの作製に用いる予定である。トリアゾールライブラリーが作成できたら、Biomol社のSIRTアッセイキットを用いてスクリーニングを行うことにより、SIRT1選択的阻害薬あるいはSIRT2選択的阻害薬の探索を試みる。
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