2010 Fiscal Year Annual Research Report
言語と「遊び」 : 現代社会におけるコミュニケーションに関する対照研究
Project/Area Number |
10F00829
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
今井 忍 大阪大学, 日本語日本文化教育センター, 准教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
VAAGE Goran 大阪大学, 日本語日本文化教育センター, 外国人特別研究員
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Keywords | 遊び / キャラ / スティグマ / Play / 若者言葉 / 言語変化 / 言語変異 / 人称 |
Research Abstract |
本研究の目的は、「遊び」という要因が日本語の運用およびコミュニケーションに対してどのような影響を与えているか明らかにすることである。本研究は、2010年11月に開始され、これまでの約4ヶ月で以下の2点を中心に検討を行った。 1.先行研究の検討と資料の収集 2.フィールドワークのデザインおよびその準備 1に関しては、Crystal (1999) Language Play、Henricks (2006) Play Reconsideredなどの議論が有益であることが確認できたが、日本語および日本社会を扱ったものは、管見の限り存在しない。本研究は現代日本社会を対象としているため、この点は大きな障害となる。 そこで重要になるのが、2のフィールドワークである。フィールドワークにおいて必要となる機器類はすでに整っているが、インフォーマントとの接触については予算執行上の制約が多いため、注意深く行う必要がある。一方で、コーパスや先行研究のデータを利用する方法も検討しており、本研究の仮説に沿ったデータの収集に努めている。 現段階で、現代社会における言語と遊びについての枠組みが完成しつつあり、2011年度には、実際のデータに対してその枠組みを適用して、その有用性と適用範囲を確認する予定である。その結果は、2011年夏にエストニアで行われるヨーロッパ日本学会で研究分担者によって発表される予定である。また、その直後にルーマニアで開催される学会において、この研究の概要と社会言語学の展望について研究分担者が招待講演を行う予定となっている。
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Research Products
(1 results)