2012 Fiscal Year Annual Research Report
菌根呼吸への炭素配分:炭素安定同位体ラベリング手法を用いた野外観測
Project/Area Number |
10F00832
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
大澤 晃 京都大学, 農学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ANDREASSON F.E. 京都大学, 農学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 菌根菌 / CO2フラックス / 呼吸 / 微生物 / 13Cラベリング / 炭素循環 |
Research Abstract |
森林炭素循環において、土壌から放出される炭素は、その3分の2を占めるともいわれており、地下部の果たす役割は重要である。しかし、根系から土壌への炭素の流れはブラックボックスとして残されている。一次生産者である植物の根系から、菌根、菌糸を介して土壌へと炭素が流れていく部分にスポットをあてるのが本研究である。 そのために、菌糸をトラップできるメッシュバッグを試験地に埋設し、その中に含まれる菌量とそこから放出される呼吸量を測定する実験1と、連続観測および炭素安定同位体をトレーサーとして用いた実験2を組み合わせて行った。実験1の特徴は、従来おこなわれてきたように、多数のメッシュバッグを埋設し、進入した菌量を計測するもので、本研究では加えて呼吸量を現場で測定し、二酸化炭素放出量としての量の評価も行う。これは土壌表面から放出される二酸化炭素量における、菌糸の役割を評価するためである。また実験2の特徴は、菌糸からの呼吸量を連続的に測定しようとするもので、土壌呼吸の独立栄養呼吸と分解呼吸の分離において、分解呼吸側からの有効なアプローチとなると考えられる。これらの実験は森林総合研究所関西支所京都府山城水文試験地において実施された。 メッシュバッグからは、数種類の菌糸が観察された。実験1からは、菌糸呼吸は夏に高く、冬に低いという季節変動を示した。菌糸バイオマスと呼吸量から菌糸のターンオーバーが計算され、非常に高いことが示唆された。実験2では、炭素安定同位体を用いたパルスラベリングを適用し、光合成で固定された炭素が菌糸まで到達する時間を計測したところ、およそ42時間後に観測された。この時間は細根まで到達する時間とほぼ同時であり、樹木から菌糸へのすばやい炭素の移動が確認された。
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[Journal Article] Contribution of understory species to total ecosystem aboveground and belowground biomass in temperate Pinus pinaster Ait2013
Author(s)
Maya Gonzalez, Laurent Augusto, Anne Gallet-Budynek, Jianming xue, Nathalie Yauschew-Raguenes, Dominique Guyon, Pierre Trichet, Florian Delerue, Sylvie Niollet, Frida Andreasson, David L. Achat, Mark R. Bakker
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Journal Title
Forests. Forest Ecology and Management
Volume: 289
Pages: 38-47
DOI
Peer Reviewed
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