2010 Fiscal Year Annual Research Report
磁場閉じ込め核融合装置のスクレイプ・オフ層における非拡散的輸送現象の解明
Project/Area Number |
10J00024
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
田中 宏彦 名古屋大学, 工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 非拡散的輸送 / プラズマブロッブ / 周辺プラズマ / スクレイプ オフ層 / ダイバータ / 非接触プラズマ / 統計的解析 / 揺動解析 |
Research Abstract |
1.大型トカマク装置JT-60Uの接触・非接触ダイバータ状態時において、スクレイプオフ層(SOL)およびダイバータ領域で高時間分解能計測された静電揺動信号、Dα線発光強度ならびに可視光信号に統計的解析手法(確率密度関数、周波数解析、条件付き平均など)を適用した。弱磁場側SOL中では、Plasma Blob輸送発生に起因すると見られる正にスパイク的なイオン飽和電流揺動波形を接触・非接触状態ともに観測した。一方、X点付近においては、非接触状態時にのみ正にスパイク的な揺動波形を検出し、これが弱磁場側SOL中の揺動特性と異なることから、Plasma Blob輸送とは異なる非拡散的輸送が非接触状態時のダイバータ領域中で発生している可能性を示した。 2.大型ヘリカル装置LHDのダイバータプローブアレイおよび高速掃引プローブにより計測された静電揺動信号を解析するとともに、真空磁場計算コードKMAGを用いた磁力線追跡を実施することで、プローブ電極へ接続する詳細な磁場構造を明らかにした。これにより、LHDにおけるPlasma Blob輸送現象は、ダイバータレッグ側面をBlob/Hole発生源とし、プライベート領域方向へ輸送される現象である可能性を初めて提示した。 3.直線型ダイバータ模擬試験装置NAGDIS-IIにおいて、高速カメラにより計測された周辺プラズマ発光信号を解析した。プラズマ乱流分野で適用例の無い新規手法を採用することにより、プラズマ塊が中心のプラズマ柱から放出される時間間隔と空間位置の統計性を評価した。
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Research Products
(5 results)