2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10J00059
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
塚本 貴広 横浜国立大学, 工学府, 特別研究員(DC2)
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Keywords | グラフェン / サファイア表面 / 金属触媒作用 / ナノパターニング |
Research Abstract |
研究成果の内容 グラフェンデバイス作製に向けたグラフェン加工技術の確立として、金属微粒子の触媒作用を用いたグラフェンの原子レベルでの加工に着目し、グラフェン支持固体表面の効果により微粒子の運動を制御することによりグラフェンの微細加工制御を行った。グラフェンを支持する基板として、原子レベルで制御されたサファイア表面を用いた。サファイア基板のある特定の表面(r-face)を用いることにより、グラフェンが一定の方向に制御性良く加工されることが分かった。サファイア表面の原子配列を金属微粒子が認識して、その原子配列に沿って微粒子が運動することにより、一方向への加工が行われることが分かった。本研究によりバンドギャップの付与が期待されるグラフェンナノリボンの作製が実現した。 研究の意義 グラフェンは固体表面からの影響を受けやすいために、原子レベルで制御された表面に実現する必要がある。また、グラフェンはバンドギャップを有していないために、バンドギャップを付与する必要がある。ナノリボン状にすることによりバンドギャップが付与されることが分かっているが、作製が困難である。 研究の重要性 グラフェン研究においてバンドギャップを付与することが重要な課題となっている。本研究成果は、その課題を克服する1つの要素技術を提案するものである。
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