2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10J00436
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
勝田 陽介 京都大学, 理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | DNAオリガミ法 / 高速原子間力顕微鏡 / DNAメチル化酵素 / DNA修復酵素 / DNAディバイス / DNAモーター / 一分子観察 / リアルタイム観察 |
Research Abstract |
DNAオリガミ法により新たに設計したDNAフレームを用いて、DNAメチル化酵素反応を検討した。これにより反応が基質となるDNAの張力に依存していることを実験的に示すことに世界に先駆けて成功した。さらにDNA修復酵素についてもDNAフレームを用いることによって反応の詳細な解析が可能であることを示した。また、DNAフレームを用いて、グアニン4重鎖構造の動的な構造変化を一分子レベルで実時間観察し、DNAそのものの動的な挙動を捉えることに成功している。このようにDNAの構造変化を一分子観察で捉えた系は今まで報告されておらず、このDNAフレームが非常に有用であることを示唆している。 他にも、DNAディバイスとして最近注目されているDNAモーターの動きについてもDNAオリガミ法と高速原子間力顕微鏡を用いることによってその直接観察に成功した。いずれの検討においても、修飾基を導入することなく動画を捉えることに成功しており、新規性に富んだ検討となった。 これらの結果については、いずれも蛍光基などによる修飾を一切行わずに直接一分子観察するということを報告したものであり、今までなかった手法であることから非常に意義を持ったものとなった。 研究目的及び研究実施計画においては1年目でDNAフレームに任意の配列のDNAを架橋させ、それぞれの機能評価を行うことを予定しており、これらの検討がいずれも終了していることから順調に研究が進行していると考えている。
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