2010 Fiscal Year Annual Research Report
リニア電磁アクチュエータを用いた外力に対する柔軟性を変更可能なシステムの実現
Project/Area Number |
10J00772
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
仲田 佳弘 大阪大学, 基礎工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | リニア電磁アクチュエータ / コンプライアンス制御 / 生体模倣型ロボット / 弾性楕円 / 二関節筋 / 人工筋 |
Research Abstract |
本研究では,制御によって出力特性を変化できるリニア電磁アクチュエータに着目し,本アクチュエータを複数搭載したロボットを用いて,外力に対して柔軟に応答できるシステムを実現する.すなわち,制御によってリニア電磁アクチュエータの出力にバネやダンパのような特性を持たせることで,物理的インタラクションが可能なシステムを実現する.このシステムによって,人との接触を伴うタスクにおける安全性向上や,複雑な環境において歩行や跳躍動作の実現が可能となる.本年度では,大きな推力が必要なロボットのタスクに対応するため,構造の改良とセンシング方法の変更により性能を向上させたリニア電磁アクチュエータの設計および試作を行った.また,動作中にアクチュエータの柔軟性を制御することができるロボットでの連続跳躍を実現するため,人の大腿部の3対6筋を模擬しリニア電磁アクチュエータを搭載した一脚ロボットを提案した.この一脚ロボットの動作解析のためにシミュレータを作成し,アクチュエータの出力の弾性係数を変化させることにより,一脚ロボットの脚先の弾性特性(楕円で表すことができ,その楕円は弾性楕円と呼ばれる)を容易に調整可能であることを示した.また,脚先の弾性楕円の傾きを変化させると,一脚ロボットの跳躍方向が制御できることを明らかにした.さらに,この跳躍方向制御を応用し,アクチュエータの出力の弾性係数を変化させるだけで,一脚ロボットによる連続跳躍を実現した.この跳躍シミュレーションでは,一脚ロボットにネガティブフィードバックの効果が存在していることが示唆され,フィードフォワード制御であっても跳躍の安定性が得られることが分かった.この結果を元に,一脚ロボットを試作した.今後は試作した一脚ロボットを用い,弾性楕円の制御によって連続跳躍を実現する.
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Research Products
(5 results)