2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10J02195
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
堤 康史郎 九州大学, 大学院・歯学府, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 骨代謝 / シグナル伝達 / Smad / 卵巣摘出 / リン酸化 / 骨芽細胞 / 破骨細胞 |
Research Abstract |
骨代謝における新規分子、PIRPの機能をin vivoおよびin vitroで解明することを目的として本研究を行った。初めに、骨の状態を把握する為に、6,12ヶ月齢のメスの野生型およびPRIP-KOマウスより大腿骨を摘出し3次元計測したところ、PRIP-KOマウスでは海綿骨の骨量が増加していた。この増加がホルモンの影響によるものかを調べる為に、8週齢のメスのマウスを用いて卵巣摘出マウスを作製し、大腿骨の3次元計測を行った。その結果、PRIP-KOマウスにおける骨量増加はホルモンの影響によらないことが示めされた。次いで、8週齢のメスのマウスを用いて大腿骨の骨形態計測を行ったところ、PRIP-KOマウスでは骨形成パラメーターの亢進が見られた。更に、新生児のマウスの頭蓋骨より調製した骨芽細胞の初代培養を用いて解析を行なったところ、PRIP-KOマウスより調製した骨芽細胞の分化能が高く、また、骨芽細胞分化マーカー遺伝子の発現を比較したところ、PRIP-KOマウスにて早期に発現した。そこで、Smad1/5/8のリン酸化について比較したところ、PRIP-KOマウスにてリン酸化が延長した。これらより、PRIP-KOマウスでは野生型にくらべ、骨形成パラメーターの亢進、骨密度や海綿骨の骨量の増加から、骨形成が促進していると考えられた。また、この現象はホルモンの直接的な影響を受けていないことが示唆され、更に、初代培養において骨芽細胞への分化能が亢進していたことから、PRIPが骨形成の制御に関与していることが示唆された。
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Research Products
(3 results)