2010 Fiscal Year Annual Research Report
制限空間を利用した配向性ナノ複合体薄膜の作製とその応用展開
Project/Area Number |
10J04066
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
菅野 陽将 早稲田大学, 理工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | メソポーラス物質 / 配向 / リソグラフィー / 制限空間 |
Research Abstract |
集積回路に見られるような微細構造は現在トップダウン手法によって作製されており、今後はデバイスの小型化・高密度化の観点からボトムアップ手法の採用が不可欠となる。このような観点から、トップダウン手法とボトムアップ手法の融合により、サブミクロンスケールの制限空間等を利用した配向性ナノ複合体薄膜の作製および偏光素子等デバイスへの応用展開を目指して研究を推進した。 初年度である本年度は、新規配向性ナノコンポジット薄膜の作製を目指し、電子線リソグラフィーを利用したメソ構造体シリカ-メソ構造体チタニアコンポジット薄膜の作製を行った。透過型電子顕微鏡による観察からチタニアメソ構造体は構造周期が約12nmの2次元ヘキサゴナル構造を有していることを確認した。光学顕微鏡及び走査型電子顕微鏡による観察では、配向性メソ構造体シリカパターンを保持したままバターン間の制限空間内にチタニアメソ構造体を作製できたことを確認した。また、別の配向手法による配向性2次元ヘキサゴナル構造を有するメソ構造体チタニア薄膜の作製も達成した。さらに、ゲスト種の導入方法の多様化を目指してメソポーラスシリカ薄膜への金の導入を試みた。走査型電子顕微鏡での観察により、2次元ヘキサゴナル構造及び3次元メソ構造を有するメソポーラスシリカ薄膜の細孔内で金が析出したことを確認した。シリカ溶解後の試料を走査型電子顕微鏡により観察した結果、金ナノワイヤアレイ及び金ナノ粒子の連結構造からなる薄膜の作製に成功した事を確認した。
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