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2010 Fiscal Year Annual Research Report

Tetraodon属魚類の塩分適応に関わる分子進化学的研究

Research Project

Project/Area Number 10J04168
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

五十嵐 洋治  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 特別研究員(DC1)

KeywordsTetraodon / 進化 / 分子系統解析 / 浸透圧調節 / プロテオミクス解析 / 二次元電気泳動
Research Abstract

申請者らはTetraodon属魚類17種を対象に、ミトコンドリアDNAの16S rRNA遺伝子およびシトクロムb遺伝子の塩基配列に基づき分子系統解析を行い、淡水起源の共通祖先からまず、アジア淡水域系続とアフリカ淡水域系統が分岐し、次いでアジア淡水域系統が汽水域にも生息域を拡大したことを示唆した。本研究ではTetraodon属魚類の塩分耐性に着目して、上述の種分化の機構を明らかにするため、まず、アジア淡水域系統および汽水域系統Tetraodon属魚類の塩分耐性を調べて比較した。次に、プロテオミクス解析からTetraodon属魚類の生体で機能している浸透圧調節機構に関わるタンパク質を同定することを試みた。
塩分耐性試験は、アジア汽水域系統ミドリフグ T.nigroviridisおよびアジア淡水域系統メコンフグ T.cochinchinensisを対象に、両魚種を1週間程度淡水、25℃で飼育し、その後1日10%ずつ100%海水まで徐々に水槽の塩分を上昇させることにより行った。その結果、メコンフグは海水50%以上では生存できなかったが、ミドリフグは100%海水でも生存し、両者の塩分耐性は明確に異なることが示された。
次に、異なる塩分で発現変動を示すタンパク質を同定するため、ミドリフグでは淡水および100%海水、メコンフグでは淡水および40%海水で飼育し、各魚種から筋肉および肝臓を採取して二次元電気泳動を用いたプロテオミクス解析を行った。ミドリフグについては筋肉および肝臓ともに塩分変化に伴うタンパク質組成の変化は見られなかったが、メコンフグの肝臓では明確に発現量の異なるタンパク質が検出された。しかしながら、メコンフグについては解析した個体数が少ないため、この違いが個体差を反映したものである可能性もある。今後、メコンフグについては個体数を増やし解析を行い、異なる塩分で発現変動を示すタンパク質の同定を行う予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2011

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] Tetraodon属魚類の分子系統関係と塩分耐性について2011

    • Author(s)
      五十嵐洋治
    • Organizer
      平成22年度日本水産学会春季大会
    • Place of Presentation
      日本大学生物資源学部
    • Year and Date
      2011-03-27

URL: 

Published: 2012-07-19  

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