2011 Fiscal Year Annual Research Report
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10J05563
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
水口 暢章 早稲田大学, スポーツ科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 運動イメージ / 体性感覚 / 皮質脊髄路 / 経頭蓋磁気刺激 / 運動誘発電位 |
Research Abstract |
運動イメージ形成は体性感覚情報の影響を受けることを報告されている。今年度は、反対側からの体性感覚入力が運動イメージ形成に及ぼす影響を、皮質脊髄路の興奮性を調べることで検討した。皮質脊髄路の興奮性は経頭蓋磁気刺激によって誘発される運動誘発電位の振幅とした。運動誘発電位は第一背側骨間筋から記録した。右手でボールを握る動作のイメージを、右手でボールに触れる条件、左手でボールに触れる条件、何も触れない条件で行った。その結果、右手でボールに触れてイメージを行った条件の運動誘発電位の振幅は他の2条件と比較して有意に大きかった。左手でボールに触れてイメージを行った条件と何も触れずにイメージを行った条件の運動誘発電位に差はなかった。また、同様の3条件を左手でボールを握るイメージを行いながら行った。左手でボールに触れてイメージを行った条件の運動誘発電位の振幅は他の2条件と比較して有意に大きかった。これらの結果は、イメージする手に対して体性感覚入力が与えられると運動イメージ中の皮質脊髄路の興奮性を高めるが、反対側の手に与えられた体性感覚入力は運動イメージ中の皮質脊髄路の興奮性に影響しないことが示唆された。さらに、これらの影響は利き手によらないことが明らかとなった。運動イメージ中に体性感覚入力を与えるとイメージトレーニングの効果を高めると考えられるが、反対側に体性感覚を与えてもイメージトレーニングの効果を高めない可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は国際誌に論文が2本受理された。また、別の論文がリバイス中であり、さらに別の論文を投稿準備中である。
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Strategy for Future Research Activity |
運動イメージ研究はリハビリテーションやブレイン・マシン・インターフェイスなどスポーツ科学以外の分野でも研究されており、広く応用が可能である。今後は、体性感覚入力が運動イメージ形成に及ぼすメカニズムをより詳細に明らかにする必要がある。そのためには、医学や工学などの分野と協力して研究を行っていく必要があると考える。
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Research Products
(3 results)