2010 Fiscal Year Annual Research Report
クレンブテロールによるβ2-アドレナリン受容体mRNA発現への影響
Project/Area Number |
10J05644
|
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
佐藤 章悟 早稲田大学, 人間科学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Keywords | 骨格筋 / 可塑性 / デキサメタゾン / β_2-アドレナリン受容体 / グルココルチコイド受容体 / 遺伝子発現 / ダンパク質発現 / クレンブテロール |
Research Abstract |
【目的】骨格筋の可塑性とβ_2-アドレナリン受容体(β_2-AR)発現応答との関連を明確にするため、筋タンパク質の分解を促進する合成グルココルチコイドのデキサメタゾン(dexamethasone : DEX)をラットに投与したときのβ_2-AR発現応答をしらべた。 【方法】ラットの頸背部皮下より、DEX溶液(dose=1.0mg/kg BW/day)を10日間投与した。mRNA発現解析にはreal-time RT-PCRを、protein発現解析にはwestern blotを用いた。 【結果】DEX投与によりラット骨格筋のβ_2-AR mRNA発現応答は収縮速度の速い筋(長指伸筋)で変化せず、収縮速度の遅い筋(ヒラメ筋)で有意に低下した。これらの結果より、DEXによるβ_2-AR mRNA発現応答は筋線維タイプに依存することが明らかとなった。一方、DEX投与によるβ_2-AR protein発現は筋線維タイプに関係なく変化がみられなかった。これらの研究成果はJournal of Physiological Sciencesに投稿中である。また、3件(うち招待講演1件)の学会発表を行った。 【進行中の研究】ラットの下肢をギプス固定し、筋を萎縮させたときのβ_2-AR発現応答をしらべた。その結果、ヒラメ筋でβ_2-AR mRNA発現が著しく低下し、β_2-AR protein発現は筋線維タイプに依存せず変化しなかった。現在、解析を進行中。
|
Research Products
(4 results)