2010 Fiscal Year Annual Research Report
表現力が高く安全に相互運用可能なプログラミング言語の理論と実現
Project/Area Number |
10J06019
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
伊奈 林太郎 京都大学, 情報学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | プログラミング言語 / 安全性 / 型理論 / 相互運用 |
Research Abstract |
[研究目的] ソフトウェアプログラムは,安全に実行できる信頼性が要求される一方で,コストを抑えるために迅速かつ柔軟に開発する必要がある,前者の実現のために,型理論の成果を用いた静的型付け言語がプログラミング言語として広く用いられている一方,後者を優先する場合は動的型付け言語が用いられる場合が多く,どちらを用いるかは開発を開始する段階で決めねばならず,途中で変更することができない.そこで本研究では,開発の段階や部品によって静的・動的型付けを切り替えられるように,静的型付けと動的型付けの両方を混在させて使える言語を実現することを目的とする.さらに,プログラミング言語の理論的基盤として,言語の異なる特徴をうまく組み合わせる手法一般についての研究に発展させる. [実施状況] 研究計画に基づき,静的型付けと動的型付けの両方が可能な言語に関する研究を行なった.具体的には,静的型付け言語であるJavaの基本的な言語機能を表す数学モデルを拡張し,動的型付けも行なえるようなモデルを構築した.実際のJava処理系を拡張するための方法を含む基本的なアイディアを,中国で開催された学会のポスターセッションで発表した.また,処理系を実装するにあたって懸念される実行速度の問題を明らかにするために予備実験を行なった.拡張された数学モデルの定義と性質の証明に時間を要したため年度内に他の成果発表は行なっていないが,完成した数学モデルの定義と性質の証明および実装のための予備実験についてまとめた論文を執筆・投稿し,査読結果待ちである.
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Research Products
(1 results)