2011 Fiscal Year Annual Research Report
ンテカルロ法を用いた高精度四次元線量計算システムの開
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10J06874
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
石原 佳知 京都大学, 医学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 放射線治療 / モンテカルロ / Monte Carlo / 四次元 / 動体追尾 |
Research Abstract |
平成23年度(2年目)は、研究計画に従い(1)動体追尾照射モデル構築、(2)動体追尾照射法における実臨床プランの検証を行った。MLCモデルの線量評価は研究進捗が良好であったため前年度に完了させた。 (1)に関して、仮想的にシミュレーションモデルを変形させ肺がんなどの動きが大きな腫瘍を追尾するための線量計算モデルを構築した。構築したモデルを用いて水等価ファントムを用いて検証を行い実測と2.0%以内の精度で一致した。これらの成果をまとめ、第101回日本医学物理学会学術大会に演題発表を行った。 (2)に関して、(1)で作成したモデルを用いて実臨床患者における動体追尾照射の線量計算を行った。現在、臨床の場で使用されている汎用の治療計画装置において追尾条件にて線量計算可能な機種がないため、本システムを用いて腫瘍及び周辺臓器の線量評価を行った。従来法と比較して追尾照射では腫瘍への高線量を保ったまま、周辺の正常組織への線量を20~30%低減可能であることを定量的に算出した。これらの研究成果は第53回The American society for therapeutic radiology and oncology annual meeting、第24回日本放射線腫瘍学会学術大会、第24回日本高精度外部照射研究会にて報告を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の研究計画通り動体追尾照射における線量計算システムを開発し、線量検証を行い十分な精度を担保していることを確認した。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度において動体追尾照射における線量計算システムを開発し精度検証を行った。本年度はこのシステムを用いて臨床症例の線量計算結果を蓄積し四次元放射線治療におけるエビデンスを確立する。
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Research Products
(4 results)