2012 Fiscal Year Annual Research Report
新奇生物的防除法による外来性侵入雑草の制御技術の確立
Project/Area Number |
10J07223
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Research Institution | National Institute for Agro-Environmental Sciences |
Principal Investigator |
黒瀬 大介 独立行政法人農業環境技術研究所, 農業環境インベントリーセンター, 特別研究員(PD)
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Keywords | イタドリ / イタドリ斑点病菌 / 伝統的生物防除法 / 交配型遺伝子座 / イタドリマダラキジラミ |
Research Abstract |
これまでの研究成果から,イタドリ斑点病菌がイタドリに特異的に高い病原性および宿主特異性を示し,本雑草の生物的防除素材として有効であることを明らかにしている.今年度は,本菌の完全世代である子のう胞子を培地上で形成させるため,交配型遺伝子座(MAT)に着目し,本領域の構造解析を試みた.斑点病菌が属する子のう菌の交配には,異なる交配型遺伝子座(MAT)を有するパートナー株の存在が必要である.そこで,交配型遺伝子を単離し,その遺伝子領域の構造解析を行ったところ,High mobility group box(HMG-box)モチーフ,およびα-boxモチーフを有するタンパク質をそれぞれコードすることが明らかとなった.また,同一群落において本菌には2種類の交配型(MAT1-1,MAT1-2)の菌株が存在することを見出したことから,本菌は雌雄異株性であることが示唆された.さらに,すでに英国に導入済のイタドリマダラキジラミと斑点病との関係について検討を行った.イタドリ葉におけるイタドリマダラキジラミの産卵数は,斑点病菌の感染の有無に関わらず差異が確認されず,本植食性昆虫は斑点病の病徴進展並びに感染個体の拡大速度を高める傾向にあった.これらの実験結果は,イタドリマダラキジラミの定着しているイタドリ群落に斑点病菌が感染することにより,伝統的生物的防除の相乗効果が得られる可能性を示唆するものである. 今年度は学術論文2報を発表するとともに、国際学会で3件および国内学会で1件研究成果報告を行った。
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Research Products
(7 results)
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[Patent(Industrial Property Rights)] 除草用酵素含有組成物及び有害植物の駆除方法2012
Inventor(s)
北本宏子, 釘宮聡一, 植田浩一, 黒瀬大介, 吉田重信, 田端純, 小板橋基夫, 渡部貴志, 篠崎由紀子
Industrial Property Rights Holder
北本宏子, 釘宮聡一, 植田浩一, 黒瀬大介, 吉田重信, 田端純, 小板橋基夫, 渡部貴志, 篠崎由紀子
Industrial Property Number
特願2012-288082号
Filing Date
2012-12-28