2012 Fiscal Year Annual Research Report
非極性窒化物半導体の選択成長と発光デバイスへの応用に関する研究
Project/Area Number |
10J08374
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
馬 ベイ 三重大学, 大学院・工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 非極性 / 無極性 / GaN / ファセット / CL |
Research Abstract |
本研究では、MOVPE法により非極性窒化物半導体の選択成長技術を用いて、新規デバイスを実現することを目的とする。今年度は無極性、半極性自立基板上にホモエピ成長し、InGaN/GaN多重量子井戸を成長し、自発選択成長で形成したマイクロファセットの発光特性に関する研究を行い、以下のことを明らかにした。 HVPE法による高品質な厚膜結晶より切り出された無極性面、半極性面結晶を用いた。成長条件(温度、リアクタ圧力、V/III比)を調整することで、無極性と半極性自立基板上でのマスクレスのマイクロファセット(50pm以上)成長に成功した。レーザー顕微鏡を用いて、無極性面であるm面GaN基板上成長したファセット面の特定を行い、それぞれ(10-10),(1-100),(0-11O),(10-11),(01-11),(1-101),(10-1-1)と(10-1-2)面であることがわかった。さらにその上での多重量子井戸構造の試料では、低温でのCL発光の測定を行った結果、すべてのファセット面に多重量子井戸が関与した発光が観測された。試料表面に対して、傾斜を持つファセット面では、ファセットの上部と下部では、異なる波長の発光が観測され、上部が下部より長波長側での発光が確認された。波長が異なることから、Inの取り込みが異なっていることが予想される。それは質量拡散が起因する表面拡散が主な原因であると思われる。試料表面と平行しているファセットでは、中心部分と端部を比較した結果、端部のほうが長波長側での発光が観測された。それは端部が(10-10)、{10-11}面と接していて、拡散係数差に起因するものだと考えられる。
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Research Products
(9 results)