2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10J09121
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
石舟 智恵子 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 特別研究員(DC2)
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Keywords | Notchシグナル / 自然免疫細胞 / RBP-J / CD4 / 粘膜固有層 / 小腸 / 生存 / 分化 |
Research Abstract |
申請者は腸管に存在する樹状細胞(DC)の分化・機能におけるNotchシグナルの関与を解明し、Notch及びDCが腸管免疫応答に果たす役割を明らかにすることを目的として研究を進めた。recombination signal binding protein for immunoglobulin kappa J region (RBP-J)はNotchの細胞内ドメインと相互作用し、Notchシグナル伝達に重要な転写因子である。申請者はDCマーカーであるCDllcを発現した細胞でNotchシグナルを欠損するマウスであるCDllc^<cro> RBP-J^<Flon/Flon>マウス(RFFllc)を用いて小腸の粘膜固有層の細胞集団をフローサイトメーターで解析した。その結果、RFFllcマウスでは、CD4陽性CDllc弱陽性CDllb弱陽性の細胞(CI)4陽性LPC)が欠損することを見出した。CD4陽性LPCはCD103, CD8αが陰性で、マクロファージマーカーであるF4/80を発現している。また、CD4陽性LPCではNotch2および3の発現か認められたことから、生存・分化にNotchシグナルの要求性が高いと考えられる。これまでの報告より、CD4陽性LPCは、ケモカインレセプターCx_3CR1を発現し、腸管の管腔側から抗原を捕捉する細胞に該当すると考えられる、現在のところ、腸管に存在する自然免疫細胞の生存・分化における特定の因子の重要性はほとんど証明されていない。よってCD4陽性LPCの生存・分化におけるNotchシグナルの役割を解明することは意義があり、本研究によってCD4陽性LPCの新規の機能を見出せる可能性があるといえる。
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