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2013 Fiscal Year Annual Research Report

地震波異方性トモグラフィーによる地球内部ダイナミクスの定量化

Research Project

Project/Area Number 10J09496
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

石瀬 素子  東京大学, 地震研究所, 特別研究員(PD)

Project Period (FY) 2010 – 2014-03-31
Keywords地震波異方性 / 地震波トモグラフィー / 地球内部構造
Research Abstract

本研究の目的は、実体波を用いて地球内部の異方性(方位異方性および鉛直異方性)の詳細な三次元速度構造を明らかにすることである。そして、本研究で得られた地震学的構造を物質科学やシミュレーション研究と関連づけて、地球内部のダイナミクスを定量的に評価する。
本年度は、人工データおよび実データを用いた鉛直異方性および方位異方性解析の結果を用いて、(1) 本研究のトモグラフィー解析で仮定する異方性の軸分布の拘束条件(水平面内 : 方位異方性/鉛直方向 : 鉛直異方性)や、波線の偏り等によって生じる速度パラメータ間のトレードオフについての検討を行った ; その結果、火山周辺域では鉛直異方性が優勢であり、領域全体に方位異方性を仮定することは、構造を正しく得る解析としては最適ではないことがわかった。今後の解析では、対象領域のテクトニックな背景によって方位異方性トモグラフィーと鉛直異方性トモグラフィーを使い分ける、若しくは異方性の軸の分布に自由度がある解析方法(開発済み)を使用する。また、(2) 東北地方の島弧マントルウェッジにおけるダイナミクスと火成活動との関係に注目した考察を行った ; 本研究で得られた異方性分布は、当該地域における小規模対流のシミュレーション研究による異方性分布パターンと調和的であった。本研究で実施している異方性構造解析の有効性を示唆するひとつの傍証が得られたものと考えられる。と同時に、シミュレーション研究で考慮された地球内部の状態を表す様々なパラメータを介することで、本研究における定量的な議論の深化が見込まれる。
また, 前年度より引き続いて関東地方の方位異方性に関する投稿論文の修正を行った。当該論文は、現在、再投稿のための最終段階にある。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

前年度末に出産した第2子の保育施設がみつからないまま、規定により研究中断期間の上限をむかえた。そのため、研究再開後においても十分な研究時間を持つことができず、研究計画時の予定よりは多少遅れ気味になっている。

Strategy for Future Research Activity

これまでに開発した手法を用いて、異方性速度構造解析を続行する。そして、得られた結果を用いて地球内部のダイナミクスの定量化を図る。ただし、この半年間は、研究計画時に想定していたほど研究時間が持てず、また、今後に於いても同様の状況となる可能性も否めない。したがって、解析領域を広げる等して解析時間を短縮し、問題解決に努める。

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Published: 2015-07-15  

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