2012 Fiscal Year Annual Research Report
分離指向性の概念に基づくフルオラス誘導体化HPLC分析法の開発
Project/Area Number |
10J09770
|
Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
坂口 洋平 福岡大学, 大学院・薬学研究科, 特別研究員(DC1)
|
Keywords | fluorous derivatization / fluorous fluorescent derivatization / HPLC / biogenic amine / LC-MS/MS |
Research Abstract |
最終年度である本年度は、本研究で開発した、フルオラス誘導体化LC法の更なる付加価値化を進めた。まず一つ目に、(1)二つのフルオラス基を導入するバイナリーフルオラスアルキル化法の開発を行い、二つ目に、(2)蛍光誘導体化法とフルオラス誘導体化法を組み合わせたフルオラス蛍光誘導体化法の開発を行った。 (1)生理活性(一級)アミン類(ドパミン、ノルエピネフリン、ノルメタネフリン、チラミン、3-メトキシチラミン、トリプタミン、セロトニン、5-メトキシトリプタミン及びヒスタミン)を分析対象とし、フルオラスアルデヒド試薬によるジフルオラスアルキル化を介して、それらのフルオラスLC-MS/MS分析を行った。本法では、対象の分子内に2つのフルオラス基が導入されるため、フルオラスカラムへ強力に保持される。そのため、試料爽雑成分のみならずモノフルオラス体(試薬自身あるいは2級アミン)との良好な分離も達成されることから、より高選択的・高精度な分析を行うことが可能である。基礎的条件の検討後、血漿中の生理活性アミン類分析へ適用し、本法の有用性を確認した。 (2)フルオラス構造を有する蛍光誘導体化試薬(F-Fmoc-OSu)を用い、目的成分(アミン類)にフルオラス-蛍光誘導体化を行った。誘導体化後、未反応の誘導体化試薬に対し更にフルオラス構造を導入し、フルオラス固相抽出(F-SPE)を施すことで、他の蛍光物質や未反応試薬との分離が可能であり、目的成分の選択的分析が達成される。今回、NH3及び脂肪族一級アミン類(C1-C8)をモデル化合物として、本法の原理確認を行い、有用性について評価した。
|
Research Products
(6 results)