2010 Fiscal Year Annual Research Report
高品質な要求仕様の定義に向けたモデル駆動開発手法の研究
Project/Area Number |
10J09781
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Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
Principal Investigator |
小形 真平 芝浦工業大学, 工学研究科, 特別研究員DC2
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Keywords | オブジェクト指向開発 / 要求分析 / モデル駆動開発 / プロトタイピング / Object Constraint Language / Unified Modeling Language |
Research Abstract |
本年度は,これまでの手法によりUI(User Interface)プロトタイプにより具体的なフローや値までを吟味したUML(Unified Modeling Language}要求分析モデルを元に,ユーザが業務規則を満たさない入力を行えないように,以下のように業務規則や法律に基づく入力例外条件や値の範囲・形式と言ったルールの洗い出しと定義・検証方法を検討した.本ルールは,システムが対処すべき入力例外の種類を限定できるため,後工程へ引き継ぐ設計情報として重要である.また,要求分析モデルの具体的な理解を前提として,ルール定義を行うことで形式手法の本来の難しさを緩和することにも意義がある. ○I.ルールの種類の洗い出しと定義形式 ユーザの入力では,入力の有無と,入力有の場合に値を決定する過程があり,要求仕様ではサービスが成立する適切な入力制約を規定する必要がある.具体的に「ユーザの振舞い」に対し「入力の有無の制約」を定義し,「正規表現」や「形式仕様記述言語OCL(Object Constraint Language)」を用いて「入力値の形式や範囲の制約」を定義する.さらに,サービスが不成立となる入力ごとに,ユーザが不正入力の旨を知る「例外メッセージ」を定義する. ○II.ルールの定義箇所とその定義内容の範囲 定義箇所と範囲は「ユーザの振舞い」を対象とした. ○III.ルールの段階的な詳細化方法と,各段階におけるルールの検証方法及び検証ツール ルールは「ユーザの入力手順」→「入力の有無の規則」→「入力値の形式や範囲」→「例外メッセージ」の順序で詳細化する.そして,検証ツールが生成するJavascriptにより,UIプロトタイプ上の入力手順の限定化や,入力例外に応じた例外メッセージの自動出力により,ユーザ視点から理解しやすいルールの検証を可能とした. 本成果は,情報処理学会ソフトウェア工学研究会や国際会議CCCA'll等で発表し,また,要求分析から実装までのプロセスや実企業における提案手法の適用可能性を情報処理学会や国際会議IASTED SE等で発表した.
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Research Products
(14 results)