1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10NP9001
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Research Institution | Kanagawa Academy of Science and Technology |
Principal Investigator |
長倉 三郎 (財)神奈川科学技術アカデミー, 理事長 (30013444)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 陽一郎 国際基督教大学, 教養学部, 教授
出口 正之 総合研究大学院大学, 教育研究交流センター, 教授
菊地 誠 東海大学, 工学部, 客員教授
小田 稔 東京情報大学, 学長
伊藤 俊太郎 麗澤大学, 比較文明研究センター, 所長
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Keywords | 現代科学の成立・展開と社会 / 日本の社会と現代科学の導入 / 科学と技術と社会 / 科学技術政策と社会 / 21世紀の科学と社会 / 科学と社会研究の現状 / 科学技術創造立国 / 研究センター構想 |
Research Abstract |
平成10年度においては、前年度に引き続き、"I.現代科学の成立・展開と社会"、"II.現代科学と社会との相互関連"について研究を深めケーススタデイを加えてこれ迄の成果をまとめると共に、"III.「科学と社会」研究のための体制と組織"、"IV.21世紀に科学(技術)創造立国を実現するために整備すべき社会的要件"の二つのテーマについてそれぞれ分科会を設け調査研究を進めた。また「科学と社会」の大学を中心とする研究教育のわが国における現状を把握するため、電気通信大学小林信一助教授の協力を得てアンケート調査を実施した。ここではIIIとIVの二つのテーマについて成果の概略を記す。 IIIのテーマについては、第一分科会を設け調査研究を進めた。わが国における「科学と社会」研究の現状と諸外国との比較、この分野の研究の社会的意義と今後とりあげるべき研究テーマ、わが国におけるこの分野の研究体制のあるべき姿などについて合宿による討論などを含めて調査研究を進め、今後の研究推進の中心となるセンター構想をまとめた。 このセンター構想は「科学と社会」研究の現代社会における重要性、特にこれまでの学問の枠を超えた総合的研究の重要性について記述した"設立の理由と目的"、理工系研究者と人文社会系研究者が交流し相互理解を深め、緊密な協力の場が実現するための研究活動の基本方針と具体的な研究テーマを例示した"センターの研究活動とその目標"、基本的な組織を示した"センターの組織"から構成されている。またセンターの構想を実現するためにふさわしい場として、大学共同利用機関を基盤とする総合研究大学院大学に本センターを設けることを提案している。 IVのテーマは第二分科会を設け、"科学(技術)創造立国"の目指すべき方向を21世紀の科学技術の在り方と関連して検討すると共に、その実現に際して克服すべき問題点を広い立場から議論し報告としてまとめた。その際わが国の社会的、文化的伝統、地震予知など国家的プロジェクトについてのケーススタデイ、米国のシリコンバレーにおける研究開発活動などにも配慮した。報告は"一般的背景"、戦後の科学技術の発展の要因と現在"、"21世紀の科学技術"、"日本人の独創性"、"科学技術創造立国のための社会的要因"から構成されている。
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