1999 Fiscal Year Annual Research Report
蛋白質生合成系の拡張と非天然アミノ酸の導入による蛋白質の有機化学的機能拡張
Project/Area Number |
11102003
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
宍戸 昌彦 岡山大学, 工学部, 教授 (60026268)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
芳坂 貴弘 岡山大学, 工学部, 助手 (30263619)
篠原 寛明 岡山大学, 工学部, 助教授 (60178887)
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Keywords | 非天然アミノ酸 / 人工機能蛋白質 / 蛋白質生合成 / 細胞外生合成 |
Research Abstract |
複数の非天然アミノ酸の蛋白質への同時導入 互いに独立な4塩基コドンであるCGGGとAGGUを1本のmRNAに導入した。またそれぞれのアンチコドンをもつtRNAに異なる非天然アミノ酸を担持させた。これらを細胞外生合成系に添加することにより、1個の蛋白質中に異なる2個の非天然アミノ酸を導入できることを示した。 蛍光性アミノ酸導入蛋白質によるホルモン類の微量検出 種々の蛍光性アミノ酸を合成し、それらをストレプトアビジンに導入した。導入効率、蛍光量子収率、およびリガンド結合に対する感受性を評価した結果、メトキシクマリン基をホモアラニンのγ位にもつ非天然アミノ酸が最も良い蛍光プローブとして使用できることを明らかにした。今後種々のホルモン受容体や抗体にこの非天然アミノ酸を導入することにより、極微量のホルモン類や抗原を検出できることが示された。 ランダムな位置にコドン変異を導入したDNAライブラリーの作製 非天然アミノ酸を蛋白質に導入した場合、蛋白質がもとの活性を失うことが良く起こる。そこで非天然アミノ酸をコードする4塩基コドンをDNAのランダムな位置に導入したDNAライブラリーを作製し、それから蛋白質を発現させて蛋白質ライブラリーを作製する方法の開発が必要である。本年度では(1)1本鎖環状DNAの作製、(2)ランダムな位置での切断、(3)切断位置での3塩基の削除と4塩基コドンの挿入、(4)再環化、(5)プラスミドへの挿入、の5段階からなるDNAライブラリー作成方法を開発した。
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[Publications] M.Kuwahara,M.Arimitsu,M.Sisido: "Sequence-Specific Hybridization Between two Different Types of Peptide Nucleic Acids"Bull.Chem.Soc.Jpn.. 72・7. 1547-1552 (1999)
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[Publications] M.Kuwahara,M.Arimitsu,M.Sisido: "Synthesis of 8-Amino Acids with an Ether Linkage in the Main Chain and Nucleobases on the Side chain"Tetrahedron. 55. 10067-10078 (1999)
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[Publications] 宍戸 昌彦: "人工光機能蛋白質"光化学. 30・1. 58-63 (1999)
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[Publications] M.Sisido,T.Hohsaka: "Extension of Protein Functions by the Incorporation of Nonnatural Amino Acids"Bull.Chem.Soc.Jpn.. 72・7. 1409-1425 (1999)
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[Publications] T.Hohsaka,Y.Ashizuka,H.Sasaki,H.Murakami,M.Sisido: "Incorporation of two Different Nonnatural Amino Acids Independently into a Single Protein through Extension of the Genetic Codos"J.Am.Chem.Soc.. 121・51. 12194-12195 (1999)
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[Publications] H.Zhang,H.Shinohara,M.Sisido: "Selective Redox Reaction of a Hydrophobic Mediator on a Self-Assembly Monolayer Electrode"Electrochem.. 67・12. 1206-1208 (1999)