2003 Fiscal Year Annual Research Report
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11102007
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| Research Institution | OSAKA BIOSCIENCE INSTITUTE |
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Principal Investigator |
花房 秀三郎 (財)大阪バイオサイエンス研究所, 所長 (50312228)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩原 寿典 (財)大阪バイオサイエンス研究所, 分子腫瘍学部門, 研究員 (80332229)
石丸 聡 (財)大阪バイオサイエンス研究所, 分子腫瘍学部門, 研究員 (00203026)
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| Keywords | Crk / PI3K / AKT / FAK / C3G / JNK / Rho / Abl / SV401 |
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| Research Abstract |
(1)Crk癌遺伝子による癌化機構の研究
我々が独自に開発した高効率レトロウイルスベクターによりc-Crkが定量的にNIH3T3細胞をトランスフォームすることを示し、トランスフォーミング活性がv-CrkのみならずCrk分子共通の性質であることを示した。このc-Crkのトランスフォーミング活性にはSH2、N末側SH3ドメインが必要であり、リン酸化チロシン残基Y221をフェニルアラニンに置換すると、トランスフォーミング活性が亢進する。
また、レトロウイルスベクターによりsmall interfering RNA(siRNA)を発現させるシステムを確立し、RNA干渉(RNAi)によりc-Crkの発現をstableに阻害させた細胞株を取得した。この細胞を解析する事によって、c-Crkの生理機能の解明が一気に進む事が期待される。
(2)ショウジョウバエを用いたCrkの関与する生体内シグナル伝達系の解析
昨年までに、我々はthorax closure(TC)と呼ばれる発生過程に、ショウジョウバエのPDGF/VEGFレセプターチロシンキナーゼの相同因子(PVR)が関わっている事を明らかにしたが、今年度は、PVRはJNKの活性化に関与する事、PVRはRho family GTPaseであるRac, Cdc42,Rhoの3つともを活性化する事を見出した。CrkはSH2を介して直接PVRのC末の自己リン酸化サイトに結合する。PVRとCrk及びMbcの間に遺伝学的な相互作用も見出される事から、PVRの下流で起こるRac、JNKの活性化にはCrk-Mbc-DELMOの複合体が関与している事が強く示唆された。
(3)ヒト正常繊維芽細胞が示す癌遺伝子に対する抵抗性の解析
ヒトの細胞は齧歯類の細胞と比べて癌化させるのが困難であることが経験的に知られている。細胞の分裂寿余に関わるtelomeraseの発現が、齧歯類と違ってヒトの体細胞では強く抑制されていることがその原因ではないかと考えられていたが、我々は、ヒト正常繊維芽細胞はtelomeraseの触媒サブユニットであるhTERTも導入しても、なお、ラット正常繊維芽細胞に比べて活性化Ras + SV40 T抗原の組み合わせによる癌化誘導に対して、より強い抵抗性を示すことを明らかにした。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Tani, K., Sato, S., Sukezane, T., Kojima, H., Hanafusa, H., et al.: "Abl Interactor 1 promotes tyrosine 296 phosphorylation of Mammalian Enabled (Mena) by c-Abl Kinase"The Journal of Biological Chemistry. 278・24. 21685-21685 (2003)
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[Publications] Iwahara, T., Akagi, T., Shishido, T., Hanafusa, H: "Crk II induces serum response factor activation and cellular transformation through its function in Rho activation"Oncogene. 22. 5946-5957 (2003)
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[Publications] Georgescu, M-M., Akagi, T., Hanafusa, H., et al.: "PTEN induces cell cycle arrest by decreasing the level and nuclear Localization of cyclin D1"Molecular and Cellular Biology. 23・17. 6139-6149 (2003)
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[Publications] Akagi, T., Sasai, K., Hanafusa, H.: "Refractory nature of normal human diploid fibroblasts with respect to oncogene-mediated transformation"Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.. 100・23. 13567-13572 (2003)
