1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11118227
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
堂免 一成 東京工業大学, 資源化学研究所, 教授 (10155624)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原 *和 東京工業大学, 資源化学研究所, 助手 (70272713)
野村 淳子 東京工業大学, 資源化学研究所, 助手 (60234936)
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Keywords | 層状金属酸化物 / 薄膜 / 層間修飾 / インターカレーション / 可視光照射 / 酸化還元反応 |
Research Abstract |
本研究で用いる薄膜の評価はバルク構造、表面構造、電子構造、物性等から行い、層状金属酸化物薄膜の新機能の発現を探るだけでなく、これまでわかっていない層間現象の解明を試みてた。ウロコ鉄鋼型Ti系層状金属酸化物Cs_xTi_<(2-x/4)>_<x/4>O_4薄膜、及びNb系層状金属酸化物K_4Nb_6O_<17>薄膜は、層構造を維持した状態で金属カチオンなど種々カチオンの層間へのインターカレートを行えることが確認された。また、アルキルアミンにより層間修飾を行うと、層間距離が広がることをXRDにより確認でた。更に、SNO電極上に形成させた薄膜は、同処理を行うことにより電気伝導性の向上を図れることがCVにより示唆された。また、層間距離を広げることにより、有機金属錯体(Ru(bpy)_3^<2+>等)のインターカレートも可能となった。薄膜自体は可視光領域に吸収帯を持っていないが、可視光照射下で光機能性を持つ有機金属錯体を層間にインターカレートした薄膜は、可視域に吸収帯を持たせることができた。現時点で調べた錯体Ru(bpy)_3^<2+>やメチルビオロゲンは、他種カチオンが多量に存在している条件においても層間に固定化させておくことができ、さらには電気化学的手法により可逆的に酸化還元反応を行えることが明らかになった。可視域に吸収を持たせ、さらには層間にインターカレートした錯体を安定にレドックスさせることができるという結果を得たことにより、光機能性薄膜構築に向けて重要な指針が得られた。
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