1999 Fiscal Year Annual Research Report
界面障壁変化型有機/無機ヘテロ構造インテリジェントガスセンサーの開発に関する研究
Project/Area Number |
11118238
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
夛田 博一 京都大学, 工学研究科, 講師 (40216974)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀内 俊寿 京都大学, 工学研究科, 助手 (10238785)
山田 啓文 京都大学, 工学研究科, 助教授 (40283626)
松重 和美 京都大学, 工学研究科, 教授 (80091362)
石田 謙司 京都大学, 工学研究科, 助手 (20303860)
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Keywords | ガスセンサー / 有機半導体薄膜 / 界面障壁 / フタロシアニン |
Research Abstract |
有機物のガス吸着能力が高いことに着目し、新しいガス検知方法として、金属/有機層/半導体構造を持つセルを作製し、有機層へのガス吸着により、金属-半導体間の(ショットキー)障壁が変化することを利用してガスを検知する方法の可能性を検討してした。 このセンサーは、アンモニア、二酸化窒素、酸素などのガスに応答し、その応答特性は、無機半導体の表面処理、有機層の膜厚、応答履歴(初期吸着ガスの効果)の影響を強く受けることがわかった。逆にこれらのパラメーターを制御することにより、高感度・高選択性を有するガスセンサーの構築が可能である。本研究では、有機層の膜厚の異なるセルを並べ、その応答特性の違いからガスを識別することを試みた。 基板としてフッ化水素処理したn型シリコンを用い、電極としては金を用いてショットキー障壁を形成し、有機層として酸化バナジウムフタロシアニン(VOPc)薄膜(膜厚30nm,10nm,0nm)を挿入した。このセルを、アンモニアや二酸化窒素、酸素に曝し、その応答を調べた。いずれのセルも二酸化窒素に曝すと電気伝導度が増加したが、酸素の場合は減少した。同じ酸化性のガスに対して逆の応答を示すことは興味深い。応答の起源は有機層の伝導度変化ではなく、界面ポテンシャルの変化によると推定される。アンモニアに対しては、有機層の膜厚が厚いセルでは電気伝導度が減少するが、薄いセルでは増加した。これらの応答特性から、ガスを検知・選別できる可能性が示された。 フタロシアニンは一般的にp型特性を示す。ところが、超高真空中で薄膜を作製し、酸素に曝すことなく特性をを調べるとn型特性を示すことがわかった。このセルは、ppmオーダーのガスに対して、極めて高速に応答し、有機半導体中の不純物濃度を制御することにより、高感度・高速に応答するガスセンサーの開発が可能になることが示された。
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[Publications] Hiroshi Touda: "Evaluation of Carrier Mobility of Phthalocyanine Films in NH_3 and NO_2 Gas Atmosphere by Field Effect Measurement"Mol. Cryst. Liq. Cryst. 327. 287-290 (1999)
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[Publications] Hirokazu Tada: "NO_2 Gas Sensing with Au/Phthalocyanine/Si Heterostructures"Mo. Cryst. Liq. Cryst. 327. 283-286 (1999)
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[Publications] Hirokazu Tada: "Field Effect Mobility of F_<16>PcCu Films In Various Gas Atmospheres"J. Porphyrins and Phthalocyanines. 3. 667-671 (1999)
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[Publications] Hirokazu Tada: "Quasi-Intrinsic Semiconducting State of Titanyl-Phtahlocyanine Films Obtained under Ultrahigh Vacuum Conditions"Appl. Phys. Lett.. 76. 873-875 (2000)