1999 Fiscal Year Annual Research Report
ゲルマニウムの反応性を利用する新炭素-炭素結合生成反応の開発
Project/Area Number |
11119250
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
関 義雄 香川大学, 経済学部, 教授 (30116892)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
興梠 紀子 香川大学, 経済学部, 教務職員
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Keywords | 脱水素ゲルマニウム化 / ビニルシラン / アリルシラン / ビニルゲルマニウム / 触媒反応 |
Research Abstract |
一連の研究においてヒドロシランとヒドロゲルマニウムの反応性が著しく異なったのがビニルシランの反応であった。ルテニウムカルボニル触媒存在下、ビニルシランとヒドロシランの反応ではケイ素基が不均化したビスシリルエチレンが主生成物として得られるのに対し、ヒドロゲルマニウムでは通常のヒドロゲルマニウム化反応生成物のみを高収率で与えた。 この違いを詳しく検討するためビニルシランの代わりにアリルシランを用いて検討を行った。その結果、アリルシランにおいてもケイ素基が不均化することを見い出したが、ヒドロゲルマニウムでは反応が進行しなかった。アリルシランにおいてもケイ素基が不均化したことはアリルシランが有用なケイ素化剤になりうることを示唆しており、種々検討した結果、アリルシランがオレフィンに対する有用なケイ素化剤であることを見い出した。 ヒドロシランとヒドロゲルマニウムの遷移金属を触媒とする反応が極めて類似していることから、触媒中間体として、H-M-SiおよびH-M-Geがそれぞれ生成し、反応が進行しているものと推定された。従って、オレフィンと一酸化炭素とのカルボニル化反応も同様に進行するものと期待されたので、ゲルマニウムの反応性を利用する新炭素ー炭素結合生成反応の開発を目的として、オレフィンとヒドロゲルマニウムおよび一酸化炭素を用いた触媒的カルボニル化反応の研究を行ってきた。しかし、結果的にヒドロゲルマニウムの反応ではそのようなカルボニル化反応を見い出すことができなかった。ケイ素とゲルマニウムとの性質の違いから、ヒドロゲルマニウムに特有の反応が見いだせるのではないかと期待されたが、今後の検討課題として残された。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 関義雄他4名: "Transition Metal-Catalyzed Dehydrogenative Germylation of Olefins with Tri-n-butylgermane"Organometallics. 18. 3764-3767 (1999)
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[Publications] 関義雄他5名: "Silil Group Transfer from Allylsilanes to Olefins Catalyzed by a Ruthenium(II) Complex"Organometallics. 18. 2033-2036 (1999)