1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11121209
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
上野 昭彦 東京工業大学, 生命理工学部, 教授 (50091658)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 博 東京工業大学, 生命理工学部, 助手 (70201910)
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Keywords | シクロデキストリン / センサー / けい光 / ナフトール / 包接錯体 / ホスト・ゲスト / 飲料水 |
Research Abstract |
シクロデキストリン(CD)は環状オリゴ糖で空孔を有しており、その空孔内にゲスト分子を包接することができる。本研究では、CDを蛍光性のナフトール単位で修飾したホスト化合物を2種類(1、2)合成し、様々なゲスト分子を検出するセンサーを構築する試みを行なった。6-アミノ化β-CDと6-ヒドロキシ-1-ナフトエ酸との反応で1を、6-アミノ化β-CDと3-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸との反応で2を合成した。ナフトールは、350nm近辺の通常蛍光以外に、励起状態でヒドロキシ基が解離した化学種からの蛍光を420nm近辺に示すことが報告されている。1と2の蛍光スペクトルを測定したところ、通常蛍光の強度は弱いがヒドロキシ基が解離した化学種からの強い蛍光が1では500nmに、2では485nmに観察された。これらの蛍光強度は、ゲスト添加によって1では増大するが2では減少した。この蛍光変化は、ゲスト包接によりナフトール単位がCDの空孔内から空孔外に追い出されることに伴うナフトール周辺の環境変化によるものと考えられる。なお、ゲスト化合物としては、飲料水の汚染に関係するものを選んだ。すなわち、かび臭物質であるジェオスミン、2-メチルイソボルネオール、塩素化合物としてジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素を用いた。ゲスト濃度一定の条件での蛍光変化を感度パラメータとすると、その値はジクロロメタン<1,2-ジクロロエタン<クロロホルム<四塩化炭素<ジェオスミン<2-メチルイソボルネオールの順であった。これらの結果は、1および2が極めて優れたセンサー機能を有することを示している。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] T. Kuwabara: "Color Change Indicator for Molecules Using Methyl Red-Modified Cyclodextrins"Anal. Chem. 71. 2844-2849 (1999)
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[Publications] T. Ikunaga: "The Effects of Aviclin on Inclusion Phenomena and Fluorescent Properties of Blotin-Appending Dansyl-Modified β-Cyclodextrin"Chem. Eur. J.. 5. 2698-2704 (1999)
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[Publications] A. Ueno: "Fluorescent Cyclodextrin Responsive to Molecules and Metal Ions"J. Org. Chem.. 64. 382-387 (1999)
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[Publications] T. Tanabe: "The Stability of Self-Inclusion Complexes of Cyclodextrin Derivatives Bearing a p-Dimethlylaminobenzen Moiety"J. Inclusion Phenom.. 36. 79-93 (2000)
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[Publications] M. Akhter: "Association and Guest-induced Dissociation of a Novel α Helix Peptide Bearing Pyren and γ-Cyclodextrin in the Side Chain"Chem. Lett.. (印刷中). (2000)
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[Publications] Woo-Sang Lee: "A New Feature of Biofunctional Catalysis, Cyclodextrins Bearing Two Imidazol Moieties as Hydrolysis Enzyme Model"Chem. Lett.. (印刷中). (2000)