1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11132102
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
養王田 正文 東京農工大学, 工学部, 助教授 (50250105)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
細川 和生 機械技術研究所, 界面制御研究室, 研究員
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Keywords | 磁気微粒子 / 磁気分離 / ビオチン / アビジン / マイクロ素子 / 遺伝子診断 / FITC / 型成形技術 |
Research Abstract |
昨年度作成した磁気分離用マイクロチャンネル内で,以下のモデル実験を行った.目的遺伝子の両端の配列を基に設計したビオチンおよびFITCラベル化プライマーを用いてPCR増幅を行い,得られたDNA断片をアビジン結合磁気ビーズで捕獲した.結合しなかった余剰プライマーやFITCプライマーのみで非特異的に増幅したDNAなどを除去した後,捕獲したDNAをビーズ上で制限酵素処理し,FITCでラベルされたDNA断片を遊離させた.さらに,磁気ビーズをホルムアミド変性液中で加熱することによりFITCを含む一本鎖DNAを遊離させた.各段階で,解離したFITCラベルDNAをシークエンサーで分析した.磁気ビーズ,洗浄用バッファー及び制限酵素溶液などの送液はシリンジポンプで行い,磁気分離は背面から磁石を近づけることにより行った.その結果,マイクロチャンネル内でも磁気微粒子に結合したDNAが効率良く制限酵素で切断されることが分かった.しかし,実験条件によっては,切断されない場合もあった.この原因は磁気上のDNAと酵素の混合が不十分であるためであり,再現性の良い結果を得るためには,混合効率を上げるために磁気微粒子をチャンネル内で分散させる方法の開発が必要である. 磁気微粒子を用いたプラスミド構築法の開発した.目的の遺伝子断片を適当な制限酵素切断部位を含む2つのプライマー(Primer l with a digestion site of enzyme l and primer2 with a digestion site of enzyme 2)で増幅する.プライマーの一方(Primer 1)はビオチンでラベルしておく.増幅した断片をアビジン結合磁気ビーズで回収し,ビーズに固定化した状態でEnzyme 2により切断し,あらかじめEnzyme 2で切断しておいたベクターと混合して固定化した状態でLigationさせる.次にEnzyme 1で切断し,遊離したDNA断片をセルフライゲーションさせた後,形質転換に用いる.この方法では,DNA断片を精製,抽出する操作がないので,プラスミド構築の自動化が可能である.
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