1999 Fiscal Year Annual Research Report
糖鎖-オリゴDNA複合体を用いたアンチセンスオリゴDNAの細胞ターゲッティング
Project/Area Number |
11132222
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
鈴木 徹 岐阜大学, 農学部, 助教授 (20235972)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
布藤 聡 日本製粉, 中央研究所, 主任研究員
石田 秀治 岐阜大学, 農学部, 助教授 (20203002)
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Keywords | アンチセンスオリゴヌクレオチド / PNA / 無細胞タンパク質合成 / 糖鎖-オリゴDNA複合体 / GFP / CAT |
Research Abstract |
アンチセンス法にペプチド核酸(PNA)を応用する為に、PNAとDNAの二重らせん形成能を、表面プラズモン共鳴法を用いて評価した。 相補的なDNA、PNA及び、一塩基変異のあるDNAとPNAを用い、結合と解離の速度を表面プラズモン共鳴法で測定した。その結果、DNAにおいては一塩基の変異によって親和性(Ka/Kd)が50%ほど変化しか変化しないのに対し、PNAでは、97%も変化した。このことから、PNAは、わずかな塩基の違いをより強く認識できることが明らかになった。 また、アンチセンスのターゲット配列を迅速に決定するため、GFPキメラタンパク質を用いたin vitroアンチセンス評価系を構築した。昨年度の本研究で、我々は緑色蛍光タンパク質(GFP)及び、クロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ(CAT)を用いたアンチセンスオリゴDNAのin vitro評価系を構築した。今回は、これをキメラタンパク質にも、準用できるか否かを検討した。CAT遺伝子の下流に半減期が2時間になるように改変されたGFPを結合した遺伝子を構築した。上流のCAT遺伝子を制御するS-オリゴDNA及び、PNAをin vitroタンパク質合成系に加えたところCAT遺伝子単独の場合と同様にキメラ遺伝子が発現抑制されることが、GFPの蛍光強度として観察された。本実験系を用いることで、通常評価に時間とコストがかかる遺伝子に関して、ターゲット配列の決定を格段に容易にすることが可能になると考えられる。
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