1999 Fiscal Year Annual Research Report
レンズ上皮細胞のアポトーシス誘導因子や増殖抑制因子の人工レンズへの提示
Project/Area Number |
11132269
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
丸野内 棣 藤田保健衛生大学, 総合医科学研究所, 教授 (90181825)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
左右田 昌彦 藤田保健衛生大学, 総合医科学研究所, 助手
石川 和宏 藤田保健衛生大学, 総合医科学研究所, 研究員
高坂 昌志 藤田保健衛生大学, 医学部, 講師 (10278294)
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Keywords | アポトーシス / レンズ上皮細胞 / TNFα / TRAIL / DR5 |
Research Abstract |
1)アポトーシス誘導リガンド受容体の発現探索。レンズ上皮細胞(LEC)で、TNFR1とDR5の発現をRT-PCRにより確認した。mRNAの発現は新鮮なレンズ上皮においてもまた培養されたLECにおいても確認された。これによりLECはTNFαとTRAILの二種のリガンドに対し感受性である可能性が示された。2)リガンド受容体タンパク分子の発現を免疫染色で検出した。TNFR1,TNFR2,DR5の発現が確認された。なおLECでDR5の発現が確認されたのはこれが初めてのことである。また、DR5の場合の抗体による染色パターンが新鮮な上皮組織と培養LECとでは異なっており、上皮組織では核内に受容体が蓄積していた。培養開始後一両日のうちに受容体の分布は細胞膜全体に拡がった。3)TNFαとTRAILを用いてELCに対する効果を試験した。両リガンドをそれぞれ単独で用いたこれまでの実験では、細胞増殖(MTT assay)は約10%の阻害に止まり、またDNA ladder法によっても顕著な変化は検出されなかった。この結果いずれもリガンドに応答してアポトーシスが誘導されるLECの割合が少ないことを示している。そこで抗アポトーシスへの経路(NF_kBの活性化)を遮断するためにActinomycin D(AD)をリガンドを投与する前に処理することによりLECにアポトーシスを誘導することを試みた。AD処理後にTNFαあるいはTRAILを投与して、TdTを用いたISNELによる確認したところ典型的な核内のDNA断片化が検出された。しかしAD単独によってもLECは死滅し培養系から失われるため、アポトーシス誘導のためのより正確な条件設定は今後の課題である。
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