1999 Fiscal Year Annual Research Report
Smads活性化に関わるチロシンリン酸化分子Hrsの細胞増殖がん化における役割
Project/Area Number |
11139203
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
竹下 敏一 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (60212023)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅尾 裕信 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (80250744)
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Keywords | TGF-β / Smad / Hgs / SARA / gene targetting mouse |
Research Abstract |
TGF-β受容体ファミリーからのシグナル伝達分子としてSmad分子が知られているが、Smadの機能を調節する細胞内因子は受容体以外では、Smadと受容体の会合を促進する分子、SARAの他は知られていない。Hgs(Hrs)は、STAMと共に我々がサイトカイン受容体の下流のシグナル分子として報告しているが、細胞増殖を抑制する作用を持つ。Hgsのin vivoでの機能を解析するためにHgs遺伝子ホモ欠損マウス(Hgs-/-マウス)を作出した。これらHgs-/-マウスでは嚢胚形成が障害され、embryonic germ layerが発生しないことが分かった。このメカニズムとして、Hgs-/-マウス胎児では、TGF-β受容体ファミリーからのシグナル伝達が障害されている可能性が考えられ、実際Hgsホモ欠損マウスはSmad2ホモ欠損マウスとほぼ同じ表現型であることから、HgsがこれらSmads機能の発現に必須な役割を担っていることが示唆された。そこでHgsがSmads活性化に直接関わる分子であるかどうかを検討した。その結果、HgsはSmad2およびSmad3と直接会合し、これらSmadsの活性化を増強することを見出した。Hgsは会合したSmad分子を受容体に効率よく受け渡して活性化を促進した。さらに、HgsとSARAを共発現させると各々単独の場合より受容体に受け渡されるSmad分子の量が増強されることから、HgsとSARAはcooperativeに働いてSmad分子を活性化することが示唆された。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Tanaka,N.,et al.: "Possible involvement of a novel STAM-associated molecule "AMSH" in intracellular signal transduction mediated by cytokines"J.Biol.Chem.. 274. 19129-19135 (1999)
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[Publications] Asada,H.,et al.: "Grf40,A novel grb2 family member,is involved in T cell signaling through interaction with SLP-76 and LAT"J.Exp.Med.. 189. 1383-1390 (1999)
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[Publications] Abe,H.,et al.: "Molecular cloning,chromosome mapping and characterization of the mouse CRTH2 gene, a putative member of the leukocyte chemoattractant receptor family"Gene. 227. 71-77 (1999)