1999 Fiscal Year Annual Research Report
眼球運動と上肢運動の協調機構に関わる大脳皮質領野間の統合機構
Project/Area Number |
11145205
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
虫明 元 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (80219849)
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Keywords | 背側運動前野 / 上肢運動 / サッカード運動 |
Research Abstract |
大脳皮質には、サッカード運動と上肢野運動に関連した部位があるが、その協調運動関与したり、手や眼の運動をさらに上位の認知的制御を行う機構に関してはよく分かっていない。そのため、動物にサッカード課題と上肢の到達運動課題をさせて、その際の活動を大脳皮質の運動関連領野特にBrodmanの6野とその近隣の領野を広範にマッピングを行った。すると従来から知られた前頭眼野、補足眼野以外にも、サッカードを皮質内微小刺激で誘発できる部位が運動前野背側部(Dorsal Premotor Cortex PMd)の前方に見出した。運動前野背部位に関しては、刺激効果により前後に分かれる事が明らかになったので、それぞれPMdr PMdcとして2つに分けて比較した。すなわち、サッカードの誘発のできる前方領域と、上肢などの体性運動を誘発する後部である。さらに細胞活動を比較すると後方は、上肢の運動に関連した細胞が多いが、前方は眼球運動に関連した細胞や、上肢運動と眼球運動の両方に関連する細胞も見出された。これは運動前野背側部は上肢と眼球運動の両方に関与する事、さらには、刺激関連、指示信号関連の細胞活動も多いので、後方の運動前野より、より上位の認知的な側面に関わっている可能性を示唆している。
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[Publications] 虫明元・丹治順: "大脳による行動と運動の認知的制御"実験医学. 17. 2198-2204 (1999)
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[Publications] Mushiake H.,Saito N.,Sakamoto K.and Tanji J.: "Behavioral analysis of a visual search task performed by a Japanese monkey"Neuroscience Research Supple. 23. s204 (1999)
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[Publications] Fujii N.,Mushiake H.and Tanji J.: "Rostrocaudal distinction of the dorsal premotor area based on oculomotor involvement"J.Neurophysiol. (in press). (1999)
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[Publications] 落合哲治・虫明元・丹治順: "視覚誘導性上肢到達運動における手の視覚像の役割"第76回日本生理学会大会. (1999)
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[Publications] 虫明元: "上肢運動と眼球運動に関連する大脳皮質運動領野と基底核"第14回日本基底核研究会(福岡). (1999)