1999 Fiscal Year Annual Research Report
ジーントラップにCre/loxPを組み合わせた遺伝子改変マウスライブラリーの作製
Project/Area Number |
11149214
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
伊川 正人 大阪大学, 遺伝情報実験施設, 助手 (20304066)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡部 勝 大阪大学, 遺伝情報実験施設, 教授 (30089875)
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Keywords | ゲノムプロジェクト / ジーントラップ / ES細胞 / cre / loxP |
Research Abstract |
本研究は、ジーントラップ法によりランダムに遺伝子を破壊したES細胞から順次キメラマウスを作製し、実験動物として供給するための遺伝子改変マウスライブラリーを作ることを主目的としている。 1)ES細胞でのジーントラップと破壊遺伝子の同定 PGKプロモーターの制御下に内在性遺伝子のpoly-A付加シグナルを利用してPuromycin耐性遺伝子を発現する、と同時に、内在性遺伝子のプロモーターの制御下にCreリコンビナーゼを発現する新規トラップベクターを開発した。このトラップベクターを用いてES細胞でジーントラップを行い、約600個の薬剤耐性クローンを単離、解析した。残念ながら、トラップベクターの構築不備等により、内在性遺伝子がトラップされたものは64クローンであった。トラップした遺伝子を3'-RACEにより解析した結果、既知遺伝子が9つ、ESTで報告されている遺伝子が2つ、それ以外は新規遺伝子であった。現在、ベクターを改良するとともに、トラップ実験を続けている。 2)ES細胞クローンからのキメラマウス作製と解析 トラップした遺伝子を同定できたES細胞クローンから、順次キメラマウスを作製している。その結果、これまでに約10ラインの遺伝子欠損マウスを作製することに成功している。今後は、ホモ個体にしてマウスの表現型を調べると同時に、遺伝性疾患との関連についても検討する。またトラップした遺伝子のプロモーターの制御下にCreリコンビナーゼが正しく発現しているかどうか検討し、コンディショナルノックアウトマウス作製のcre発現トランスジェニックマウスとしての有用性についても調べる。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Harada YN. et al.: "Postnatal growth failure, short life span, and early onset of cellular senescence and subsequent immortalization in mice lacking the xeroderma pigmentosum group G gene"Mol Cell Biol. 19(3). 2366-2372 (1999)
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[Publications] Hamada Y. et al.: "Mutation in ankyrin repeats of the mouse Notch2 gene induces early embryonic lethality"Development. 126(15). 3415-3424 (1999)