1999 Fiscal Year Annual Research Report
葉緑体mRNA転写に関わる新規制御因子の分子遺伝学・分子生物学的研究
Project/Area Number |
11151230
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
中野 雄司 理化学研究所, 植物機能研究室, 研究員 (30281653)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松山 知樹 理化学研究所, 植物機能研究室, 研究員 (30291090)
阿部 知子 理化学研究所, 植物機能研究室, 先任研究員 (70201895)
吉田 茂男 理化学研究所, 植物機能研究室, 主任研究員 (50011987)
馬場 恭子 理化学研究所, 植物機能研究室, 基礎科学特別研究員 (60300894)
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Keywords | 葉緑体 / 転写因子 / 光化学系 / アルビノ / One-Hybird screening |
Research Abstract |
葉緑体遺伝子発現調節においては、RNA Polymerase複合体以外にも数多くの制御タンパク質の存在が予測され、近年遺伝子の同定遺伝子の同定等が進められている。本研究は、葉緑体研究においては新規な適用であるOne hybrid screening法を用いた分子生物学的アプローチ、またアルビノ突然変異体を用いた分子遺伝学的アプローチによって、更に新規な葉緑体遺伝子発現制御因子の同定・単離および機能解析を目的とした。 葉緑体ゲノム上に存在し光化学系D2タンパク質をコードするpsbDは、光応答性プロモーター上流にエンハンサー領域が存在することが知られている。そこで、この領域の結合タンパク質候補cloneをOne hybrid screening法を用いてArabidopsis cDNA libraryより単離を試みた結果、bHLHモチーフを持つ新規なタンパク質が一種同定された。この遺伝子は、in vitro実験系(One hybrid system)、in vivo実験系(GFP融合タンパク質系の蛍光顕微鏡観察、突然変異体の単離とノザン解析)により、葉緑体に移行する塩基配列特異的結合な転写活性化タンパク質であることが確認された。これは、これは世界最初の葉緑体トランスアクティングファクター単離例であり、TFPD(transacting factor of plastid psdD LRP)と命名した。 タバコアルビノ変異体aliは(albino by heavy ion beam)葉緑体mRNAの発現が特異的に低下した突然変異体であることが確認されている。このゲノムDNAについてRLGS法による検討にことにより、野生型タバコゲノムには存在するものの、アルビノ変異体ゲノムにおいては欠失された標識スポットを検出することには成功した。しかし、期間内には該当スポットのクローニングには至らなかった。
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Research Products
(1 results)