1999 Fiscal Year Annual Research Report
Hsp70と基質蛋白質の相互作用における特異性の解析
Project/Area Number |
11153226
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture |
Principal Investigator |
吉川 博文 東京農業大学, 応用生物科学部, 教授 (50175676)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
千葉桜 拓 東京農業大学, 応用生物科学部, 助教授 (30227334)
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Keywords | 分子シャペロン / Hsp70 / DnaK / DnaJ / シアノバクテリア |
Research Abstract |
(1)DnaK-DnaJの相互作用に関して Synechocystis sp. PCC6803株の3つのDnaKおよび4つのDnaJを用いて、酵母2ハイブリッドシステムによる相互作用の検定を行った。3種のDnaK baitおよび4種のDnaJ preyを作製し検定したところ、DnaK1をBaitにしたときは、それ白身のみで転写活性を示してしまい比較が出来なかったが、これ以外のすべての組み合わせのうち、DnaK3とDnaJ3のペアが際だって高い活性を示した。したがってDnaKとDnaJの共同作業にはパートナーシップの特異性があることが示唆された。一方、DnaJにはDnaKと相互作用するといわれているJドメイン中の保存配列HPDがあるが、この配列に変異を導入したものは活性が落ちていた。 (2)DnaKの基質認識における特異性に関して PCR変異法を用いてDnaK3の基質認識ドメインに変異処理を行い、宿主に戻すことによって温度感受性になった株を得た。このうちいくつかの株において変異点を同定したが、その多くが基質を取り囲むように並ぶβシート構造の中に落ちていた。温度感受性変異株の一つL436S株から得られたサプレッサー変異については、クローニングの結果、50SリボゾームのL24サブユニットにマップされ、その変異は6アミノ酸の重複によるものであった。L24はリボゾームのアセンブリーに関与するサブユニットといわれており、リボゾームのアセンブリーにDnaKが関与している可能性もある。パートナーであるDnaJからも遺伝的解析をおこない、温度感受性変異株を単離した。これらの変異点はいずれもJドメイン内に落ちていた。
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[Publications] Hibino. T. 他: "Molecular characterization of DnaK from the halotolerant cyanobacterium Aphanothece halophytica for ATPase, protein floding and copper binding under various salinity conditions"Plant Mol. Biol.. 40. 409-418 (1999)
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[Publications] Nakano M. 他: "A mutation in the 3-phsphoglycerate kinase gene allows anaerobic growth of Bacillus subtilis in the absence of ResE kinase"J. Bacteriol.. 181. 7087-7097 (1999)