1999 Fiscal Year Annual Research Report
白血病の原因となる融合遺伝子mRNAを標的とするリボザイムの設計
Project/Area Number |
11155224
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Research Institution | Research Institute for Clinical Oncology, Saitama Cancer Center |
Principal Investigator |
神津 知子 埼玉県立がんセンター, 研究所, 主任研究員 (60161874)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福山 朋房 埼玉県立がんセンター, 研究所, 研究員 (10300906)
赤木 究 埼玉県立がんセンター, 研究所, 研究員 (30244114)
末岡 榮三朗 埼玉県立がんセンター, 研究所, 研究員 (00270603)
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Keywords | リボザイム / 白血病 / 融合遺伝子 / アンチセンス / トランスジェニックマウス / 遺伝子治療 |
Research Abstract |
私共は、t(8;21)転座型白血病融合遺伝子AML1-MTG8をモデルとして、融合mRNAのみを選択的に切断するリボザイムを設計している。融合点近傍を標的とするDNA/RNAキメラリボザイムは、リボザイム活性とアンチセンス効果を合わせ持ち、白血病細胞株の核内で強力にAML1-MTG8 mRNAを切断し、さらにAML1-MTG8蛋白質産生を抑制した。しかし、DNA/RNAリボザイムやアンチセンスオリゴの抑制効果は一過性であるため、連続投与が必要である。そこで、リボザイムを細胞内で継続的にかつ効率よく働かせる発現ベクターを得る目的で、RNA発現カセットの検討を行った。RNAポリメラーゼIIおよびIIIプロモーターを含む、即ちCMV、プロモーターの4種類の発現カセットを用い、それぞれリボザイムを白血病細胞内で発現させ、発現量、localization、AML1-MTG8mRNA切断効率について検討した。CMVプロモーター/polyAシグナルを持つ発現カセットを用いてリボザイムを白血病細胞に導入し発現させると、リボザイムの発現量に比例して、72時間までAML1-MTG8 mRNAが減少した。標的部位の配列を組み込んだルシフェラーゼレポーター遺伝子を作製し、CMV/リボザイムの切断活性をレポーターアッセイしたところ、CMV/リボザイムはAML1-MTG8を特異的に認識し、AML1およびMTG8は切断しなかった。U1 snRNA、U6 snRNA、tRNAプロモーターを用いた場合、リボザイムの発現量は多いにもかかわらず、有効なAML1-MTG8 mRNAの切断は見られなかった。これらの転写産物は主に核内に蓄積しており、AML1-MTG8 mRNAとcolocalizeしないため、切断効果を示さないと考えられる。したがって、リボザイムが有効に機能するためには、その発現量よりは標的mRNAとcolocalizeすることが必要であることが示唆された。一方、in vivoでの効果を解析するための白血病モデルマウスの作製は、これまでにカテプシンG・テトラサイクリントランスアクチベーター(Tet TA)のトランスジェニックマウス、及びTetオペレーター・AML1-MTG8トランスジェニックマウスを得た。現在これらを交配し、F1マウスを作製中である。
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[Publications] E.Sueoka, T.Kozu, et al.: "Heterogeneous unclear ribonucleoprotein B1 as a new marker of early detection for human lung cancers"Cancer Res.. 59. 1404-1407 (1999)
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[Publications] E.Sueoka, T.Kozu, et al.: "Association of MTG8(ETO/CDR), a leukemia-related protein, with serine/thrreonine protein kinases and heat shock protein HSP90 in human hematopoietic cell lines"Jpn. J. Cancer Res.. 90. 60-68 (1999)
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[Publications] E.Sueoka, et al.: "Significance of heterogeneous unclear ribonucleoprotein B1 as a new early detection marker for oral squamous cell carcinoma"Jpn. J. Cancer Res.. 90. 1358 (1999)
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[Publications] E.Sueoka, et al.: "Synergistic effects of(-)-epigallocatechin gallate with (-)-epicatechin, sulindac, or tamoxifen on cancer preventive activity in human lung cancer cell line, PC-9"Cancer Res.. 59. 44-47 (1999)
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[Publications] E.Sueoka, et al.: "Essential role of tumor necrosis factor a (TNF-a) in tumor promotion as revealed by TNF-a-dificient mice"Cancer Res.. 59. 4516-4518 (1999)
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[Publications] T.Fukuyama, et al.: "Proliferative involvement of ENX-1, a putative human polycomb group gene, in haematopoietic cells"Br. J. Haematol.. (in press). (2000)