1999 Fiscal Year Annual Research Report
細胞増殖制御の新しいシグナル伝達経路に関わる蛋白質の立体構造の解明
Project/Area Number |
11160203
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
田中 信夫 東京工業大学, 生命理工学部, 教授 (50032024)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮澤 恵二 東京工業大学, 生命理工学部, 助教授 (40209896)
喜多村 直実 東京工業大学, 生命理工学部, 教授 (80107424)
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Keywords | シグナル伝達 / 立体構造 / 細胞増殖 |
Research Abstract |
肝臓における組織損傷は肝細胞増殖因子(HGF)がHGF応答細胞(上皮細胞)に存在する受容体に結合し,その情報を伝達することによって細胞分裂を引き起こし修復する。この過程においてHrs(HGF-regulated tyrosine kinase substrate)はHbpとの複合体の形で小胞の出芽、輸送、融合に関与していることが示唆されている。本研究ではHrsの機能を解明するため、その構造決定を目的とし、発現系の検討を行った。domain,Proline rich region,Coiled coil motifやP/Q rich regionをもっている。その発現はGSTタグをN末端に付加した形で、ベクターとしてpGEX-4T-2を用い大腸菌により全構造について試みたが、GST-affinityカラムにより精製した後にも、切断された分子量の小さい蛋白質分子が多く存在し、発現した酵素が分解していることを示した。このため、VHSドメインやFYVEドメインからなる機能的に興味深いN末ドメイン(253残基、HrsN)の発現を行い精製したが、精製標品が時間の経過とともに分解することが観測された。これはGSTタグの分子量とHrsN分子量がほぼ等しくなりその影響であることが懸念されたのでタグをHisタグに交換して発現系を組立て発現させた。精製は大腸菌を破砕後、NiカラムによりHisタグの親和性を利用して行ったが、さらに、CM-sepharoseカラム、mono-Sカラムによる分離精製をおこなった。この結果、収量は1リットルの培養液から数mgと減少したが、精製試料のイオン強度を高めておくと2週間では電気泳動的には変化しないことが確認できた。現在、クリスタル・スクリーンを利用して結晶化を試みている。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] H. Hamada et al.: "Medium temperature, 310K, provides single crystal of orotate phosphoribosyltransferase from thermus thermophilus"Acta Crystallogrphica. D55. 345-346 (1999)
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[Publications] S. Akanuma: "Further improvement of the thermal stability of a partially Stabilized B subtilis 3-isopropylmalate dehydrogenase variant by random and site-directed mutagenesis"Eur. J. Biochem.. 260. 499-504 (1999)
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[Publications] Takata H et al.: "A Hrs binding protein having a Src homology 3 domain is involved in intracellular degradation of growth factors and their receptors"Genes Cells.. 1. 57-69 (2000)