2000 Fiscal Year Annual Research Report
MEMによるフラーレン化合物の電子密度レベルでの構造研究
Project/Area Number |
11165226
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
高田 昌樹 名古屋大学, 工学研究科, 助教授 (60197100)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西堀 英治 名古屋大学, 工学研究科, 助手 (10293672)
坂田 誠 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (40135306)
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Keywords | MEM / フラーレン / 電子密度 / 金属内包フラーレン / X線結晶構造解析 / 粉末回折 / 放射光 |
Research Abstract |
本研究により、世界ではじめて、孤立五員環則(IPR)を破る金属内包フラーレンSc_2@C_<66>の構造決定に成功し、IPRの破られ方と内包した金属との関係を明らかにすることができた。これまで、IPRを破るフラーレンの安定構造については、理論計算によっても、色々予測されていたが、本研究により、内包された2個の金属原子がダイマーを形成し、それが内包されている安定位置に隣り合った五員環が存在していることが新事実として明らかになった。このことは、金属を内包することが、IPRを破るフラーレンを創り出すことにとって重要な要素である事を示している。この研究成果は、英国の科学雑誌、Natureに掲載された。その他、Sc2C2を内包するSc2C2@C84の構造も決定することに成功しドイツの化学雑誌Angewandte ChemieにMost Important Paperとして掲載された。また得られた電子密度と構造モデルは、その雑誌の表紙も飾った。さらに、C_<70>分子をベースとするフラーレン化合物についても構造を明らかにし論文投稿中である。研究を行っている。
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[Publications] A.Machida,Y.Moritomo,E.Nishibori,M.Takata,and others.: "Phase Separation and Insulator-Metal Behavior of Doped Manganites"Phys.Rev.B. 62. 3883-3887 (2000)
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[Publications] A.Machida,Y.Moritomo,E.Nishibori,M.Takata,and others.: "Microdomain Structure of Cr-Doped Manganites : Nd_<1/2>Ca_<1/2>(Mn,Cr)O_3"J.Phys.Soc.Jap.. 69. 3536-3539 (2000)
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[Publications] Y.Moritomo,Sh.Xu,T.Akimoto,M.Takata,and M.Sakata,and others.: "Electron Doping Effects in Conducting Sr_2FeMoO_6"Phys.Rev.B. 62. 14224-14228 (2000)
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[Publications] E.Nishibori,M.Takata,M.Sakata,H.Tanaka,M.Hasegawa,Shinohara: "Giant Motion of La Atom inside C_<82> Cage"Chem.Phys.Lett.. 330. 497-502 (2000)
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[Publications] C.-R.Wang,T.Kai,T.Tomiyama,E.Nishibori,M.Takata,and others.: "C_<66> Fullerene Encaging a Scandium Dimer"Nature. 408. 426-427 (2000)
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[Publications] Y.Kobayashi,E.Nishibori,M.Takata,M.Sakata,and others.: "A Scandium Carbide Endohedral Metallofullerene :(Sc2C2)@C84"Angew.Chem.Int.Ed.. 40. 397-399 (2001)