2001 Fiscal Year Annual Research Report
分子シンクロナイゼーション現象を利用した指向性有機電界発光素子に関する研究
Project/Area Number |
11167220
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
渡邊 敏行 東京農工大学, 工学部, 助教授 (10210923)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
曽根 正人 東京農工大学, 工学部, 助手 (30323752)
宮田 清蔵 東京農工大学, 学長 (90015066)
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Keywords | 有機電界発光素子 / 液晶 / 電子輸送性 / 分子シンクロナイゼーション |
Research Abstract |
平面フラットディスプレーの開発を目指して、有機Electroluminescent(EL)素子に関する研究が活発にされている。素子駆動中の結晶化を防ぐために、主に非晶性の低分子色素や高分子がEL材料として用いられている。EL素子中の電荷輸送能を考慮すると、非晶性よりも結晶性や液晶性の材料の方が有利であるが、液晶を用いた有機EL素子に関する研究は殆どない。そこで、本研究では電荷輸送能が高いオキサジアゾール環を有する新規液晶分子を設計すると共に、そのキャラクタリゼーションを行った。 新規に合成した(E)-1,3-bis[5-(3,4,5-triptyloxyphenyl)-1,3,4-oxadiazol-2yl]benzene(BTHP-OXD-B),5-(3,4,5-triptyloxyphenyl)-2,2-(1,3,4-bioxadiazol)は60℃および66℃に液晶転移が、また79℃と83℃に等方相への転移が観察された。これの試料をコロナポーリングし、X線回折測定を行ったところ、BTHP-OXD-Bではスプリットした反射がみられ、ティルトしたカラムナー相を形成していることを見いだした。次に、これらの液晶分子の電子輸送性能を評価するため、光電子分光装置によりイオン化ポテンシャルを測定した。これらの液晶分子のイオン化ポテンシャルは6eV程度であり、電子注入層として適していることが判明した。 有機電界発光素子としての特性を評価するために、これらの材料を注入した液晶セルを作製した。パターン化したITO基板上にホール輸送層であるPEDOTをスピンコートし、ラビング処理した後、厚さ1ミクロンのスペーサーを蒸着により作製した。上部電極にはMgAgを蒸着したガラス板を用い、ITO基板と張り合わせてセルを作製した。電子輸送性の液晶材料を毛細管現象を利用してセル中に導入した。偏光顕微鏡による観察により、セル中の液晶はほぼ、モノドメインに近い、モルフォロジーを示した。偏光解消蛍光測定、可視紫外吸収スペクトル測定により、カラムナー層が基板に対して平行に配列していることが判明した。このセルの電界発光特性を評価したところ、大きな二色性が観察された。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] J.Yu, Z.Chen, T.Watanabe, S.Miyata: "Influence of Sensitizer on Organic Electro luminescence"J.Apply.Phys.. 89. 7895-7898 (2001)
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[Publications] Y.Sakuratani, T.Watanabe, S.Miyata: "All-wet fabrication of an organic electroluminescent device"Thin Solid Films. 388. 256-259 (2001)
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[Publications] S.M.Kuebler, T.Watanabe, S.R.Marder, J.W.Perry: "Optimizing Two-Photon Initiators and Exposure Conditions for Three-Dimensional Lithographic Microfabrication"J.Photopoly.Sci.Tech.. 14. 657-668 (2001)
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[Publications] J.S.Yu, Z.J.Chen, M.Sone, S.Miyata, M.Li, T.Watanabe: "Red Light-Emitting Organic Electroluminescent Devices with Bisanil Dye as Emitter"Jpn.J.Appl.Phys.. 40. 3201-3205 (2001)
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[Publications] H.Usui, F.Kikuchi, K.Tanaka, T.Watanabe, S.Miyata: "Ionization-Assited Deposition of Azo-containing Polyurea for NLO Applications"IEICE Trans.Electron.. E82(in press). (2002)
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[Publications] 海老原明香, 渡辺敏行: "高分子ゲルの金基板上への固定と表面プラズモン共鳴による熱応答特性の評価"高分子論文集. 59. 105-112 (2002)