1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11167228
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
大倉 一郎 東京工業大学, 生命理工学部, 教授 (90089821)
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Keywords | 銅―捕捉タンパク質 / メタン資化細菌 / メタンモノオキシゲナーゼ |
Research Abstract |
メタン資化細菌に含まれるメタンモノオキシゲナーゼは銅を含む金属酵素であり、この発現には培養液中の銅濃度に大きく依存している。申請者は、この酵素が不足すると、その情報が増幅伝播され、物質応答を惹起し、銅一捕捉タンパク質が生産されることを見いだした。このタンパク質は細胞外に放出され、銅イオンと結合し、メタンモノオキシゲナーゼの生産に使われる。しかし、本システムの情報伝播による物質生産機構や銅一捕捉タンパク質の性質は不明である。そこで、本研究では、銅不足情報の伝達機構の解明と銅一捕捉タンパク質の性質に焦点を絞り、物質輸送反応機構の解明を目的に研究を行った。 まず、銅一捕捉タンパク質はメタン資化細菌の培養液に含まれる銅濃度に大きく依存しており、銅一捕捉タンパク質の最適生産の培養条件を決定した。このようにして培養して得られた銅一捕捉タンパク質の精製とその性質について調べた。その結果、銅一捕捉タンパク質は分子量約1000程度(9アミノ酸残基)のタンパク質であり、1分子に数個の銅を結合することを見いだした。現在、アミノ酸配列を決定し、どの部位に銅が捕獲されているのか、その構造を明らかにする実験を行っている。また、銅一捕捉タンパク質の銅の取り込み機構を明らかにする目的で銅一捕捉タンパク質と銅イオンとの結合反応を反応速度論的に調べるとともにタンパク質と銅との結合力を求める実験を行っている。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] M. Takeguchi: "The role of copper in particulate methane monooxygenase from Methylosinus trichosporium 0B3b"J. Mol. Catal. A : Chem.. 137. 161-168 (1999)
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[Publications] M. Takeguchi: "Electron spin-echo envelope modulation studies on copper site of particulate methane monooxygenase from M. Trichosporium 0B3b"Chem. Lett.. 1999. 617-618 (1999)
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[Publications] M. Takeguchi: "Role of iron in particulate methane monooxygenase from Methylosinus trichosporium 0B3b"BioMetals. 12. 123-129 (1999)
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[Publications] T. Furuto: "Seicontinuous methanol biosynthesis by methylosinus trichosporium 0B3b"J. Mol. Catal. A : Chem.. 144. 257-261 (1999)
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[Publications] M. Takeguchi: "Redox behavior of copper in particulate methane monooxygenase from Methylosinus trichosporium 0B3b"BioMetals. 12. 27-33 (1999)
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[Publications] M. Takeguchi: "Effect of bovine serum albumin on particulate methane monooxygenase from Methylosinus trichosporium 0B3b"J. Mol. Catal. A : Chem.. 145. 33-39 (1999)
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[Publications] 船津高志: "生命科学を拓く新しい光技術"日本光生物学協会編 共立出版. 186 (1999)