1999 Fiscal Year Annual Research Report
分子認識能を有するレドックス活性情報変換ペプチドの創製
Project/Area Number |
11167239
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Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
横山 憲二 北陸先端科学技術大学院大学, 材料科学研究科, 助教授 (80242121)
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Keywords | ファージ提示系 / レドックス活性 / ペプチド / フェロセン / 分子認識 |
Research Abstract |
情報変換・伝達機能を有する分子シンクロ材料として、外部刺激物質に対して特異的親和性を示し、さらにレドックス活性基を有するペプチドを創製することを目的とした。刺激物質に対して特異的親和性を有するレドックス活性ペプチドが刺激物質と複合体を形成すると、そのコンフォーメーション変化により、レドックス活性部位間の電子伝達挙動が変化すると考えられる。そこで、この変化を利用し、外部刺激物質の新規センシング法の開発、情報変換素子の創製を行う。今年度はファージ提示系による分子認識能を持つペプチドの選択、レドックス活性ペプチドの設計とその電気化学的特性評価について行った。 12merのランダムなアミノ配列をコードするファージ提示系ペプチドライブラリーから、7merペプチド(GSYESDR)に特異的親和性を持つペプチドをin vitroで選択した。7merペプチドの合成は脱保護の際トリフルオロ酢酸処理でペプチドが切断されないタイプのビーズを用いたFmoc固相法により行った。また、パニング操作はビーズ上で直接行った。次に、このペプチドをコードするDNAのシークエンスを行い、この配列に相当するアミノ酸配列を決定した。 レドックス活性基としてフェロセニル基を有するペプチドを設計した。まず、Fmoc固相法により20merペプチドCys-Lys19を合成した。次にLysのε-アミノ基にフェロセンカルボン酸を修飾し、レドックス活性ペプチドを調製した。これをセルフアセンブリ単分子膜形成(SAM)法により電極表面上に修飾し、電気化学的挙動、酵素電気化学反応のメディエーターとしての特性を調べた。その結果、このペプチドはレドックス活性を示すとともに、グルコースオキシダーゼに対し、高いメディエーター活性を示した。
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Research Products
(1 results)