1999 Fiscal Year Annual Research Report
分子組織体と電子素子とのインターフェース構築のためのナノファブリケーション
Project/Area Number |
11167244
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
杉村 博之 名古屋大学, 工学研究科, 助教授 (10293656)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 泰志 名古屋大学, 工学研究科, 助手 (10252264)
高井 治 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (40110712)
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Keywords | 有機薄膜 / 自己組織化単分子膜 / 有機シラン / 真空紫外光 / 微細加工 / リソグラフィ / レジスト / 原子間力顕微鏡 |
Research Abstract |
本年度は下記の2つの研究項目について研究を行った。 (1)真空紫外光を用いた有機シラシ単分子膜の微細加工 アルキル基あるいはフッ化アルキル基からなる有機シラン単分子膜は、通常の光リソグラフィで使用される紫外線には感光しないため、そのまま光パターニングすることはできない。しかし、真空紫外光を使用し、有機分子の炭素骨格を直接励起し切断すれば、このような有機分子膜でも光加工することができる。本研究では、波長172nmのエキシマランプ光を用いる、単分子膜パターニングのための真空紫外リソグラフィの開発した。この真空紫外リソグラフィは、原理的にはあらゆる有機分子膜を米加工することが可能である。 (2)分子組織体微細構造の作製 (1)の真空紫外リソグラフィに基づいて、シリコン基板表面に、複数の有機分子組織体からなるマイクロ構造を作製した。以下にその手順について述べる。まずアルキルシラン自己組織化単分子膜を、真空紫外リソグラフィで微細加工する。真空紫外照射されたアルキルシラン分子は分解除去され、光照射領域は再び有機シラン分子の吸着サイトとなる。そこで、このサンプルを第2の有機シラン分子で処理すれば、光照射領域だけに選択的に第2のシラン分子から成る自己組織化単分子膜が形成される。アルキル基とフッ化アルキル基からなるマイクロ構造を、本手法によって形成し、その表面状態を走査型プローブ顕微鏡によって観察した。 以上の研究結果により、マイクロメートルスケールの分子組織体の微細構造を作製できるようになった。
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[Publications] H. Sugimura: "Micropatterning of alkyl and fluoroalkylsilane self-assembled monolayers using vacuum ultra-violet light"Langmuir. 16(3). 885-888 (2000)
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[Publications] H. Sugimura: "Photo and scanning probe lithography using alkylsilane self-assembled monolayers"Materials Issues and Modeling for Device Nanofabrication, Materials Research Society Proceedings. (印刷中). (2000)
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[Publications] H. Sugimura: "Fabrication of coplaner microstructures composed of multiple organosilane self-assembled monolayers"電気通信情報学会英文誌. (印刷中). (2000)