2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11167245
|
Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
吉水 広明 名古屋工業大学, 工学部, 助教授 (10240350)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木下 隆利 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (60135407)
辻田 義治 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (70016591)
|
Keywords | ポリペプチド / 単分子膜 / 水 / 油界面 / ゲスト分子 / 振動現象 / 生体膜模倣 |
Research Abstract |
ゲスト分子添加に伴ないポリペプチド単分子膜が油/水界面で振動することを見出した。用いた単分子膜成分は、疎水性ポリペプチドであるポリ(γ-メチルL-グルタメート)(PMG)の分子鎖末端に、親水性および分子認識能を有するβ-シクロデキストリン(β-CyD)を配した両親媒性ポリペプチド(PMG-CyD)である。n-ヘキサン/水界面にPMG-CyD単分子膜を形成し、β-CyDのゲスト分子である2-p-トルイジニルナフタレン-6-スルホン酸カリウム(TNS)を水相に加えたところ、1分以内に同単分子膜が振動を開始し、これを界面圧の周期的な変化として捉えることができた。さらにこの振動はPMG-CyD単分子膜の構造に強く依存し、PMG鎖が油相に配向した限られた個体膜状態のときにのみ発現することも確認された。さらにCyDのゲスト分子であるアダマンタンカルボン酸(ADC)を新たに添加したところ、やはり、自発的に界面圧の周期的な振動が発生した。これらの結果より、この振動現象は、ゲスト分子の濃度勾配の基に、その結合に伴なう膜の疎水化に始まり、油相でのゲストの放出をネガティブフィードバックとする膜のリズム運動であることがさらに明確になった。これらの現象は、ヒトの味覚・臭覚の受容機構を重なるものがあり、新規化学センサーへとしての応用の可能性を示した。
|
Research Products
(5 results)
-
[Publications] T.Doi: "A Spontaneous Aggregate Formed by Polypeptide-Based Amphiphile in Water"Chem.Lett. 2000・3. 262-263 (2000)
-
[Publications] T.Doi: "Molecular Orientation of Amphiphilic Block Copolymer of Poly(peptide-coethylene glycol) at Air-Water Interface"Gakkaishi. 56・5. 221-226 (2000)
-
[Publications] H.Yokoi: "Nano-Phase Separation in the monolayer Composed of α-Helical Copolypeptide at Air/Water Interface"Chem.Lett. 2000・10. 1210-1211 (2000)
-
[Publications] T.Doi: "Aggregation of Polypeptide-Based Amphiphiles in Water"Polym.J. 33・2. 160-164 (2001)
-
[Publications] T.Doi: "Control of Molecular Orientation of α-Helix in the Monolayer at Air-Water Interface"Bull.Chem.Soc.Jpn.. 74・1. 1-5 (2001)