1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11167265
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
梶山 千里 九州大学, 工学研究科, 教授 (60037976)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菊池 裕嗣 九州大学, 工学研究科, 助教授 (50186201)
高原 淳 九州大学, 有機化学基礎研究センター, 教授 (20163305)
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Keywords | 結晶性単分子膜 / アゾベンゼン誘導体 / 光異性化 |
Research Abstract |
平成11年度は、結晶性単分子膜中に混合したアゾベンゼン誘導体の光異性化の可能性について検討することを目的として本実験を行った。 両親媒性のアゾベンゼン誘導体(4-octy1-4'-(5-carboxypenta-methyleneoxy)azobenzene)(8Az5)とステアリン酸(SA)とのベンゼン混合溶液を水面上に展開し、混合単分子膜を調製した。293Kにおける8Az5のπ-A曲線にはπ=4 mNom-1で非晶-結晶転移に基づくプラトー領域が観測された。一方、SAとの混合単分子膜の場合、プラトー領域が出現する表面圧は組成に依存せず、π=10 mNom-1であった。π=15 mNom-1で親水性基板上に一層移し取った混合単分子膜は293Kでメゾスコピックな相分離構造を形成していることを原子間力顕微鏡観察に基づき確認した。また、その電子線回折(ED)像には二次元結晶が六万晶であることを示すアークが観測された。表面圧の上昇に伴う8Az5単独単分子膜および混合単分子膜の凝集状態の変化は紫外・可視、赤外吸収分光測定、ED測定、視斜角X線回折測定に基づき評価した。 8Az5分子はその単分子膜中およびSAとの混合短分子膜中でH会合体を形成する。親水性基板上の単分子膜に波長350nmの紫外線を照射すると、π-π^*遷移に起因する吸収バンドの吸光度は減少し、n-π^*遷移に起因する吸収バンドの吸光度は増加した。これは8Az5単独の二次元結晶中においても8Az5分子のtrans-cis光異性化が可能なことを示唆している。混合単分子膜の場合、trans-cis光異性化の反応速度定数は8Az5単独単分子膜と比較して大きいことが明らかとなった。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] M.Yanagida,A.Takahara,Y.Kajiyama: "Construction of Defect-Diminished Fatty Acid Langmuir-Blodgett Film and Its Optical Waveguide Properties"Bull.Chem.Soc.Jpn.. 72. 2795-2802 (1999)
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[Publications] K.Kojio,A.Takahara,T.Kajiyama: "Formation Mechanism of n-Octadecyltrichlorosilane Monolayer Prepared at the Air/Water Interface"Coll.& Surf.A. (in press). (2000)