2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11168223
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Research Institution | 九州芸術工科大学 |
Principal Investigator |
山下 茂樹 九州芸術工科大学, 芸術工学部, 教授 (30091250)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 多紀子 九州芸術工科大学, 芸術工学部, 教務員 (70274545)
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Keywords | ハエトリグモ / 学習 / 色覚 / コガネグモ / 脳内光感受性細胞 / 視葉 / 遠心性細胞 / サーカディアンリズム |
Research Abstract |
1.ハエトリグモの色覚に関しては古くから論争されてきたが、ショウジョウバエなど生きた餌しか食べないハエトリグモでは報酬学習実験が難しく、ハエトリグモの色覚の有無も確認されない状態が続いてきた。昨年度、我々は、ハエトリグモの色紙と熱刺激の組合せに対する嫌悪学習を成立させる事に成功した。今回、昨年度に引く色学習実験から、ハエトリグモは紫外線を含まない可視光による照明下で青、緑、黄、赤色を色合いにより識別する事を確認した。 2.コガネグモの眼の感度は前大脳の中心体付近に細胞体を持つ神経細胞の情報により視神経を介し遠心的に調節されている。他方、視神経から記録される遠心性の活動電位は脳を光照射する事によりその発火頻度が上昇する。今回、脳の大部分を切除し、側眼の第一次視葉領域と視神経のみを残した標本においても、脳光照射に伴う視神経の活動電位の発火頻度は上昇する事を見いだした。この結果は、脳内光感受性細胞は眼の感度を調節する機能を持つ視神経遠心性細胞とは別の神経細胞であり、その光受容部位は側眼の第一次視葉領域である事を示している。 3.この脳内光感受性細胞は眼との相互作用により優れた影検知機構を作りだしている。また、脳内光感受性細胞の活動は脳局所照明時にも増加するが、脳局所照明は眼の感度のサーカディアンリズムを狂わせる事などから、脳内光感受性細胞は眼の感度のサーカディアンリズムの同調のための光受容器としての役割は少ないものと考えられる。
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Research Products
(1 results)