2001 Fiscal Year Annual Research Report
クロマチン構造変換に関するATPaseおよびHATに関する解析
Project/Area Number |
11169207
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
葛原 隆 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助手 (00260513)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀越 正美 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助教授 (70242089)
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Keywords | TFIID / CIA / ヒストン / CIB / クロマチン / ヌクレオソーム / 加水分解酵素 / 構造解析 |
Research Abstract |
クロマチン構造変換反応に関与する様々なタイプのクロマチン構造変換因子の構造解析を通して、クロマチンを介した機能変換反応の素過程を明らかにする。 1)新規ヒストンシャペロンCIAの機能解析と三次構造解析 TFIID相互作用因子として単離したCIAは、ヒストンH3/H4に結合し、ヌクレオソームアセンブリー、ヌクレオソームディスアセンブリー活性能を有する。そこでヒストンシャペロン因子CIAの機能解析を進める一方で、三次構造解析に着手した。そこで、精製を進め、結晶化を行いX線解析により、2.6Åレベルでの解像能のディフラクションパターンを得た。現在、位相決定を進めている。 2)新規核内加水分解酵素CIBの単離と三次構造解析 同じくTFIID相互作用因子として単離したCIBの一次構造を基に進化的な比較検討を行ったところ、原核細胞に存在する様々なタイプの加水分解酵素群と相同性を有する複数の領域が分断して現れることが明らかになった。実際にCIBが加水分解酵素活性を有することも明らかにした。三次構造解析のために精製を進め、結晶を得た後、X線解析により三次構造での解像能をまず2.8Åレベルで、次に1.8Åレベルで明らかにするに至った。その結果、CIBはα/βフォールドを有する三次構造を持ち、酵素活性予想部位としてcatalytic triadを形成している3アミノ酸残基が見出された。また、CIBは転写活性化能を持つことから、加水分解酵素活性と転写活性化能との関係を明らかにする実験を進めている。
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